さよなら 十国峠パノラマケーブルカー
熱海駅の北西方向、伊豆スカイライン脇にある「十国峠パノラマケーブルカー/十国峠鋼索線」、現在開業70周年を迎えていますが、これを機にこの鋼索線を更新することとなり、来夏スロープカーに置き換わることとなりました。↓
もともとこのケーブルカーは伊豆箱根鉄道(当時は駿豆鉄道)が開業、WW2時に不要不急路線として運行停止となっていた妙見の森ケーブルカーの上部軌道資材を譲り受けて新設されました。(譲渡元の妙見の森ケーブルカー(下部軌道が現存してたが)は2023年12月に一足先に廃止となっています。)↓
このケーブルカーの特徴は軌間が1435mmの標準軌ってとこ。妙見がなくなってからは日本でここだけとなりました。まあ、妙見から設備譲ってもらって作ったのでこの規格となったんですが、更新するにも設備が特殊で他のケーブルカーのような単なる車両更新ができなかったのか、また距離も短いこともあり、ならいっそ新しいのに作り替えちゃえ!って流れで「スロープカー」って選択になったっぽい。↓
なので、鋼索線としては廃止となってしまいます。とはいえ、ここ、山頂からの富士山の絶景はすばらしく、行楽シーズンや週末は結構混雑気味。箱根エリアということもあってインバウンド客も多数で、単なる廃止ではなくスロープカーの新設となったのでしょう。同じくかつて箱根エリアにあった駒ヶ岳鋼索線が立地が悪く2005年に廃止されたのと対照的です。↓
現在使われている車両は1956年開業から使われている古豪さん。1号車がこちらの「日金(ひがね)」号。十国峠の別名が日金山(ひがねさん)ということでこれが命名元。↓
2号車は「十国(じゅっこく)」号、その名の通り十国峠の十国からネーミングされてます。「じっこく」とも読めますが運営側は「じゅっこく」としています。↓
両方の車両カラーリングはよく似てますが微妙に水色が違うんですよ。なんかコンセプトがちゃんとあったはずですがちょっと失念。↓
そして駅名、ちょっとした疑問あるんですが、山と山の間が峠。なので、駅呼称が「十国峠」または「日金山」って感じで山と峠で被るのがヘンテコなんですが、尾根伝いで山でも峠でもどっちでもええかって感じなのでしょうかね。それから山頂駅は超レトロな円形建屋。これ、スロープカーに切り替えした後は取り壊しになるのかな?創業時建造でかなり古いので一緒に見納めになるかもしれません。↓
で、この鋼索線、伊豆箱根鉄道は2022年に鋼索線とレストハウスもろとも富士急へ売却。今のオーナーは富士急となっています。この売却タイミングでケーブル線名称や駅名を微妙に変更しました。そして翌年には芦ノ湖遊覧船事業も売ってしまうんですが、これは西武グループのコロナ禍による経営悪化の資産売却の一環。富士急移管前は箱根エリアで小田急とバチバチやってて、ケーブルカーにはこんなザ・西武のカラーリングを施してアピールしてたんですけどね。↓
現在西武カラーは熱海とを結ぶ伊豆箱根のバスだけとなって西武の敗北感が大きくなってます。まあ、そこへ割って入った富士急が新たな戦争押し掛けるかどうか・・・なんて経済誌に書かれてたけど、まあ喧嘩より協業/棲み分けだろうな。↓
かつての西武グループって全国各地のグループ会社にライオンズカラーを強要していた?個人的には何をアピールしたいのかわからず、結構目障りだったと記憶してます。堤帝国崩壊で最近やっとおとなしくなったかなって印象があるんですが、さて・・・↓
で、2018年夏、理由はわかりませんが、車両カラーリングが登場時スタイルの金太郎塗分けの赤青となりました。西武傘下のときだったんで何あった?って感じでした。↓
全国の昭和時代のケーブルカーってなぜかこんな赤青の塗分け多かったイメージがあります。良く乗っていた近鉄のケーブルカーのイメージが強すぎなのかも?しれませんが・・・↓
まあ、これはこれでかなりレトロな感じとなって山頂建屋と相まって昭和感全開となってよかったです。↓
幼少期にタイムスリップしたみたいな光景で・・・↓
このカラーリング、湘南顔の車体にも似合ってたんですが・・・↓
富士急傘下に変わってからの2023年に・・・↓
今のライトブルー系のカラーリングとなってしまいました。今後は復刻塗装などはせずこの姿で最後を迎えそうです。現在、軌道北側にはスロープカーの基礎が打ち込まれ、すでに工事が始まってしまいました。来夏開業とのことですが、ケーブルカーの廃止とスロープカーの開業をできるだけ縮めようということなんでしょう。スロープカーが早くできたら切り替わりも早まるかもしれませんね。。。興味ある方はお早めに。↓


