終幕の旧京王5000系(1)-富士山麓1000/1200形

旧京王5000系は18m車ということもあってその中古車は地方私鉄に大人気となり、日本各地で活躍してきましたが、種車製造から50年を超え、さすがにあちこちで離脱の話がでてきました。ここ、富士山麓電鉄もこの12月15日をもって旧5000系の譲渡車である1000形車両が定期運用終了となります。↓

(写真:寿~三つ峠、2021.2)

1994年から京王より車両を譲り受け、ロングシート車は1000形、クロスシート車は1200形となって旧型車両を一掃、2両9編成が導入されました。京王と軌間が違うことから台車は営団のくじらちゃんのをリユース。当時は中小私鉄としてはかなり大胆な置き換えをしたなあという記憶があります。現在残る1000/1200形はかつての京王カラーのリバイバル塗装を纏う1000形1001-1101編成の1本と富士登山電車となっている1200形1205-1305の計2編成。↓

(写真:三つ峠~寿、2021.2)

富士登山電車のほうは内装でかなり手を入れたからでしょうか、今回のタイミングで引退とはなりませんが、種車が古いんで、まあ、頑張ってもあと2年ほどじゃないかなあ。↓

(写真:富士吉田~富士急ハイランド、2010.6)

1000/1200形って登場時は上がブルーで下がホワイトという、旧型車との差を出すべく新しいカラーリングだったんです。ホワイトラインは一部を富士山シルエットにしたユニークなものでした。↓

(写真:寿~三つ峠、1995.6)

乗り入れるJR車両以外の自社車両のほとんどが非冷房だったんで、更新後の快適性はかなりアップしたものの、ローカル私鉄って感じは少しなくなったかなっていう印象もありました。↓

(写真:三つ峠~寿、1995.6)

置き換えられた旧型車って、自社発注の流線形車両3100形と写真の小田急からのお古の5700形だったんで、かなり刷新された感じになったんですよね。↓

(写真:三つ峠~寿、1995.6)

小田急車は種車違いから貫通扉のあるものと・・・↓

(写真:寿~三つ峠、1995.6)

・・・ないものが存在していました。↓

(写真:十日市場~谷村町、1995.6)

2006年に1編成をスイス、マッターホルン・ゴッタルド鉄道風の塗装に変更(1205編成)、マッターホルン号と名乗ります。2009年に開業80周年事業の一環としてこの編成が富士登山電車に改造され、別途新たに2代目マッターホルン号が誕生(1201編成)しました。(すでに廃車)↓

(写真:大月、2014.9)

この周年事業の際に誕生したのが京王リバイバルカラー。かつての京王の車番まで復刻するという手の込みようでした。↓

(写真:大月、2013.10)

で、この時点で決まってたんでしょうね、2012年からJR東の205系中古車である6000形の導入がスタート。1000/1200形の置き換えが始まりました。自社車両では2両または2+2の4両編成だった運用を3両1編成に統一することも狙いとしてありました。↓

(写真:寿~三つ峠、2021.2)

6000系の導入は2019年までに7編成入り、現在の主力車両となりましたが、種車不足?コロナ禍?もあってでしょうか、その後は導入がストップし、結果的に1000/1200形の温存となりました。↓

(写真:寿~三つ峠、2021.2)

残る2編成分新車両はまだ発表されてませんが、世界遺産登録で乗客も増えていることからこれまで同様3両編成が導入されると思われ、ぴったりとなりそうなのが鶴見線で走っていた205系2本。その動向が注目されています。↓

(写真:三つ峠~寿、2021.2)

JR車が特急だけでなく普通まで乗り入ってくるし、小田急特急車両やJR海特急車両を譲り受けて走らせるなどいろんな列車が走る面白路線でもありますが、まあ、バラエティに富んだ電車が多数。経年劣化で引退していくも新たに投入される電車たちも面白くて・・・意表をついてJR海の211系がくるかもね(可能性薄やけど)。。。↓

(写真:河口湖、2014.9)

さ、後継車はどうなるやら...富士山麓電鉄はまだまだ話題に事欠かないですね。まずは今週いっぱいの1000形ラストランを楽しみましょう。↓

(写真:三つ峠~寿、2021.2)

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