来秋置換完了?さよならアルピコ3000形

2022年春からスタートしたアルピコ交通上高地線の車両置き換え。現3000形を元東武20000系改造の20100形にするというものですでに今春に3編成目が搬入、この秋に3000形1編成が引退します。(写真が引退予定編成3005+3006「なぎさTRAIN」)↓

(写真:新村~三溝、2021.4)

これにより3000形はかつてのモハ10復刻塗装の3003+3004編成のみとなります。↓

(写真:信濃荒井~渚、2024.3)

新しく導入中の20100形は最終的に3000形と同数の4編成がそろうことに。これまで1年毎に春に搬入されるゆっくりペースなので最終編成もおそらく来春搬入なんでしょうね。↓

(写真:信濃荒井~渚、2024.3)

東武20000系の中間車両の先頭車化改造なんですが東武時代よりあか抜けた外観となりおしゃれになりました。さすが京王重機やるなあ。↓

(写真:信濃荒井~渚、2024.3)

3000形も京王3000系の中間車両を使った先頭車化改造だったんですがかなりおしゃれな外観に。先頭部を京王3000系後期車両と同じパノラミックウィンドウになったのと当時は斬新的だった白地にパステルカラー配色ってのもあったかな。↓

(写真:下新~北新・松本大学前、2022.11)

3000形の前はこちらの5000形が走ってましたがこちらもおフル車両、元東急5000系青ガエルくん。地方私鉄に人気があったのか、ご近所だと長電、上田、岳南にわたりました。↓

(写真:信濃荒井~渚、1999.10)

ただカエルはあんまり長持ちしなかったようで、冷房改造も難しいとあって導入15年経たずに3000形に置き換えられたんですよね。ご近所編成も早くの引退となりました。まあ当時代替中古車両があふれるようにあったんで出物があるうちに早めにカエルに見切りをつけたってことなんでしょう。↓

(写真:信濃荒井~渚、1999.10)

この5000形、塗装が80年代アメリカファッションにありそうな配色だったんで、3000形登場時に大きなインパクトがあったのかも。東急時代は緑一色だったから当時はこれでも垢抜け感があったけどなあ。↓

(写真:信濃荒井~渚、1999.10)

5000形って一般的なモノコック構造とはいえ、もうこんな板金屋の技術の塊みたいな曲線美の車両なんて、今は作れるところはないだろうなあ。↓

(写真:信濃荒井~大庭、1999.10)

そして5000形以前はこちらの10系が跋扈。車体はみんな同じように見えますが車体だけをアコモ改造して統一したもの。種車はバラバラの車両で木造車両まであったらしい。もちろん足回りはガチ釣りかけで車両によっては戦前の部品もあったという、かなりのおフルだったんです。↓

(写真:新村、1986.9)

モハは単行運転できたんですが、通常は2両での組成。モハ+モハかモハ+クハの組み合わせで連結面での移動はできなかったと思います。↓

(写真:新島々、1986.9)

小さな文庫本サイズの地方私鉄のガイドブックの表紙が松本電鉄(当時)のこのモハ10かなんかで実物見に行きたくて訪問したんですよね~。このあと昇圧で5000形に総取っかえなっちゃうんですが古き良き松電時代ですね。このときの記憶が強いんで5000形を見てても3000形が出てきたときはその配色にびっくりしたんです。↓

(写真:新村~北新、1986.9)

・・・ほら、変わりすぎでしょ。↓

(写真:下新~大庭、2000.11)

で、3000形は1999~2000年に投入され、アルピコではかれこれ25年近くの活躍。途中経営破綻や鉄橋不通なんかいろいろありましたが投入当時の姿で終わりを迎えそうです。こちら、すでに引退した3001+3002編成。20100導入で廃車というより雷にあたって逝ってしまったかわいそうな編成だったりします。↓

(写真:北新・松本大学前~新村、2021.4)

こちらもすでに引退した3007+3008編成。3000形って中はくたびれ感あるんですが外観は整備が行き届いてきれいなままなんです。とはいえ種車は1970年代前半製造と50年以上経ってるのでさすがに無理ってところなのかな。それに界磁チョッパー車なので部品問題もあるようで。。。↓

(写真:大庭~信濃荒井、2017.11)

前述のとおり、こちらが定期運用が11/3までのなぎさトレイン3005+3006編成。↓

(写真:北新・松本大学前~新村、2021.4)

なぎさ化前は普通の3000形。こういうアニメ柄は登場当初抵抗あったけど単調な車両だと花になるから最近は受け入れられるようなりました。ちなみにキャラのなぎさって社員さんがデザインしたものでトミテックの鉄道むすめとは違うそう。それにしてもお堅い業界でよく企画化できたなあ、そういう意味でもアルピコっておもろいんです。↓

(写真:下新~北新、2000.11)

現在は引退前の演出として新旧なぎさトレインをできるだけ日中運用してくれています。粋な計らいですね。2代目なぎさトレインも斬新な配色でいいですよ、2代目のほうが他の20100よりも従来のアルピコ色っぽい。↓

(写真:大庭~下新、2021.4)

残る3000形は復刻塗装をまとった3003+3004編成。↓

(写真:北新・松本大学前~下新、2022.11)

もともとこの編成を最後に残そうと考えてなかったんですが、例の田川橋梁の橋脚傾斜で松本駅に閉じ込められたままとなり廃車順が変わったというラッキー編成。↓

(写真:信濃荒井~渚、2022.11)

とはいえ検査期限の関係でしょうね、現在は休車中。上高地線って日中は2運用、平日朝が3運用または差し替えが入るので日常的には3編成あればOK。今は20100が3、3000が2あるんで1編成休車でも問題ないんですが、なぎさトレインが引退したら休車復旧するかもしれませんね。3000最後はせっかくなのでアルピコカラーがいいかもしれませんが、もしかして。。。第4編成がモハ10復刻色で出てきたらビックリ?!・・・どうなるのかな。↓

(写真:信濃荒井~渚、2022.11)

・・・てなことで、アルピコ色の3000形はたぶんなぎさトレインで最後になりそう。この配色が気になる方はお早めに。↓

(写真:信濃荒井~渚、2017.11)