スペ:チェコ(1)-プラハ市電①

海外シリーズ、前回のポーランドに続いてチェコのご紹介。ここ、チェコ共和国は共産圏でおなじみのトラム車両「タトラ」の出生地。首都プラハにはいまだ大量のタトラT3が活躍しています。 ↓

(写真:Malostranská、2008.2)

とはいえ、2030年を目標に低床改造していないT3系はシュコダの連接車に置き換える計画となっています。大量のタトラT3もここ数年のうちで大方引退ってことになりそう。 ↓

(写真:Muzeum、2019.10)

プラハを走る大量のタトラT3系、タトラ工場がプラハにあったこともあるのですが、旧共産圏での画一的な製造方針で気が付けばT3しか造れなくなっていた・・・ってなようなこともあり、新形式の開発が行われず、ベルリン壁崩壊後は競争力を失ってタトラ社は倒産してしまいました。トラム製造部門はシーメンスに移りましたが、タトラT3の後継機はチェコ企業のシュコダ製ってのが面白いですね、10年もするとT3に代わって街中シュコダ連接車だらけになりますので。 ↓

(写真:Palmovka、2008.2)

さて、こちらのプラハ市電、運営は市の交通局が直接運営するのではなく自治体100%持ち分の公営企業としてバスも含めたプラハ公共交通全般を担います。市電というより市の直轄じゃないから路面電車っていうのが正しいのかな、トラム?どの表現があってるか難しいですね、じゃ、ここでは「市電」で通しますか、、、 ↓

(写真:Karlovy lázně~Národní divadlo、2008.2)

現在プラハ市電は路線長150km、保有車両900両超とかなり大きな規模なんですが、環境対策から21世紀に入ってからは路線延長が行われるようになり現在も成長中という積極姿勢。ほとんど人が乗らない赤字ローカル路線に大金投じてるのに新規路線はお金を出さないどこかの国とは違いますね、最近は消滅危機からくるのかな?地方って既得権主張が強すぎなんだよなあ、そこに利害一致する奴が権力に忖度で乗っかると。かつ、人がそもそもいないからいつもの顔ぶれで・・・すっかり井の中の蛙、衰退が加速で劣化が止まらない!・・・いつからか、こんな地方が増えちゃったなあ、縮小均衡と衰退のお手本なんですが、、、チェコじゃなくどこかの国ですが・・・ ↓

(写真:Malostranská~Chotkovy sady、2008.2)

で、プラハの路線延長されていくトラムって排ガスの出すディーゼルバスを減らすためってのもあるらしく、このあたりは欧州らしい感覚。欧州の環境に対する意識はアジア人はなかなかピンとこないところかもしれません(アメリカ人はさらにわからんだろうなあ)。↓

(写真:Právnická fakulta~Čechův most、2008.2)

それに利用者も多い。車を持ってない人も多いってのもあるかもしれませんが、朝夕はかなりの混雑。特に地下鉄駅接続の停留所は人が溢れる状態。↓

(写真:Malostranská、2008.2)

日中も利用者が多い。旧市街の中にも路線があるから旅行者も結構使うからかな。↓

(写真:Karlovy lázně、2008.2)

連結T3が多いんですが結構人が乗ってるんで連接も投入してるんだろうけど。↓

(写真:Palmovka、2008.2)

タイミングによっては人が溢れるんだよなあ、ちょっとした江ノ電状態かな。江ノ電のラッシュ時はプラハよりはましかな、ただアジサイ時期の午後やGW中の日中は江ノ電のほうがえげつない混雑だけど。↓

(写真:Staroměstská、2008.3)

まあ、ラッシュ時の広電もこんな感じだし、こんなもんか。いや、広電だと場所によってはもっと混むな。日本は日中利用が少ないのかな。↓

(写真:Malostranská、2008.3)

朝の観光地はガラガラってのは江ノ電に似てる。↓

(写真:Malostranská~Staroměstská、2008.3)

全面広告車両も走るもかなり少数派。景観を気にしてるんでしょうね。写真はチェコのLCC「スマートウィングズ」の広告車。スマートウィングズって元国営チェコ航空を子会社として持ってるんですよね~↓

(写真:Palmovka、2008.2)

旧市街はもとある区画に線路を引いたから結構ぐにゃぐにゃ。↓

(写真:Staroměstská、2008.3)

旧市街を出ればよくある欧州風景ですが建物の色遣いが微妙におしゃれ系だったりすのもチェコらしいところ。↓

(写真:Těšnov、2008.2)

・・・ってなことで長くなったんで続きは次回・・・↓

(写真:Újezd、2008.2)