改元スペ:ラトビア②-リガ市電(Rīgas satiksme)
続いて首都リガのトラム網をご紹介。トラムの運営は市営企業の「Rīgas satiksme」が、バスやトロリーも含め市内の公共交通を運営しています。ここリガの特徴は旧ソ連時代からのタトラがまだ大量に活躍していることでしょうか。↓
リガのT3シリーズは元ソ連仕様のT3SUがベース。現在は機器の改修等でT3Aという形式になってますが外観は登場時からほぼ変化なし。一部系統番号部分が行先表示装置になってるのもあるも、いまだ集電はトロリーポールで昔の雰囲気をキープしています。↓
T3Aは小さい車両なのでたいていは2連で運用されてます。↓
2連運転は先頭車両のモーターのみを使い、後ろの車両は付随車のようにして使ってます。終点部分はエンドループ構造なので後側の運転台は省略され、乗降口も片方だけの構造です。↓
単車運行だとかなりこじんまり・・・↓
タトラとバックに写るダウガバ川岸に経つ血の日曜日事件のモニュメントが共産臭を出してますね。こうした風景も東欧から少しずつ消え懐かしい風景になってきました。↓
ちなみに車両前後に打たれている数字は管理番号で、最初の1桁目は車庫の所属。今は3と5のみ。2つ目は車種。0と1はタトラT3A。3桁目と4桁目は車番に使ってます。最後の数字はチェックディジットなんですが、この桁数でいるの?って感じ。T3Aは更新しているとはいえ製造から40年以上経つ車両も増え、置き換えの話もちらほら出てきているようです。とはいえ、多いとき総勢190両ほど在籍していた大グループ、一気に更新するには時間も予算も多大でしばらくはだましだまし使っていくんでしょう。↓
タトラはT3A以外も活躍中。国立歌劇場をバックに走るこのT6B5(T3M)シリーズもまだリガではそこそこ走っています。タトラ社の形式はT6B5SU、使っていたソ連での形式はT3M、そのT3Mを改造したのがT3MRってことなんですが、どうやら、今の形式はT3MRのほうが名が通っているようです。(ネット上でも錯誤がいっぱいで本当のことはわからんでしたのでT3MR説を採用)↓
T3MRもほとんどが2連運用。T3Aと同じく2両目はモーターを動かさない付随車扱いで運行されています。T3AとT3MRとの異系列どうしの連結はできないみたい(滞在中見ることはありませんでした)。T3Aと同じく機器更新をしているのでしばらく走るも経年劣化は進んでいます。稼働車両は30両ほど?街中ではあまり見ない少数派です。こちらも将来的にT3A同様車両更新が計画されているようですが、いつものように賄賂やら不透明な選考やらで延び延びになりそう。↓
独特のデザインのリガ中央市場前を走るT3MR。このあたりにレイルバルティカのリガ新駅ができるので、数年経てばがらりと雰囲気が変わりそうです。 ↓
そしてこちら、欧州あるあるの低床車も実は走ってます。2010年に導入されましたシュコダ15T。3連接車でタトラより一回り大きく、輸送量が各段に増えました。ダウガバ川を渡るリガ首都圏を横断する系統1番を中心に使われています。 ↓
タトラとシュコダが並ぶとこんな差が・・・ ↓
シュコダが入ってEU加盟国らしいトラムとなりました。(ま、シュコダってチェコの会社だけど) ↓
15Tはほとんどがラッピング広告車両。側面面積がでかいからでしょうか。。。 ↓
もしかしたらシュコダ社が広告も売り込んでいるのかもね、ラッピングが売れるし広告代理店もやってたりして。 ↓
そしてこちら、15Tが4連接車になった15T1という形式で15Tと同じようなタイミングで導入されてます。それにしても車長が長~。ラトビアのトラムは他にもダウガフピルスとリエパーヤにも走ります。うちダウガフピルスはつい最近までRVRのRVZ-6という古風な車両やソ連製KTM-5などの古豪たちが多く走ってて行きたかったところでしたが今は新しいロシア車両に大半が置き換わってます。・・・ということでラトビアは終わり。バルト三国のうちリトアニアは未訪問。死ぬまでに行く機会があるかなあ・・・次回はポーランドへ。↓