大幅減?JR九州 415系

※2022.9.23ダイヤ改正にて、415系鋼製車はすべて運用離脱となりました。残るはスレンレスボディの1500番台のみとなります。(以下、文章は従前のまま未校正)

長崎新幹線開業に伴う大規模な在来線運用変更を受け、9月23日のダイヤ改正で交直流電車415系が大幅に運用を減らすようです。要因は新幹線開業が理由というよりも、開業による並行在来線の運用変更での車両転属と、九州全体での対コロナ追加減便・見直しといったところでしょうか。↓

(写真:霧島神宮~国分、2022.2)

現在、415系は鋼製車の100/200番台、500/600番台とステンレス車の1500番台が運用中。こちら、211系に顔そっくりの1500番台ですが、ステンレス車の運用エリアは門司港~鹿児島本線・長崎本線/佐世保線・日豊本線~大分エリア。ただ実際の運用ではなんとなく長崎エリアに多めにしてる感もありますが、一応415系運用は共通。鹿児島エリアは鋼製車のみで定期運用で他エリアとの接続がありません。↓

(写真:箱崎~吉塚、2019.2)

かつては首都圏でも常磐線で415系が大量に走ってましたが・・・↓

(写真:馬橋、2002.8)

・・・常磐線撤退後も一部水戸線なので生き残るも、すでにE531系へ完全置換が完了。今は九州だけの存在になりました。↓

(写真:笠間~宍戸、1995.12)

加えて、長崎新幹線開業と同時に熊本、鹿児島、長崎の3地区で車掌区が廃止予定。つまり、この3エリアの列車運行はすべてワンマン化という意味=415系は撤退ということ。熊本地区は昨春までに415系ほぼ撤退済みも・・・↓

(写真:銀水~吉野、2019.2)

・・・1日1往復残る福岡エリアへの運用はなくなるでしょうし、荒尾発着1運用も代替車があるでしょうから、鳥栖以南にもう415は入らなくなるかもしれませんね。↓

(写真:上熊本、2022.9)

当然ながら長崎エリアは非電化となるため415運用はなくなって、佐世保線に入る運用も消滅かな。かつては博多エリアでもよく目にした早岐行きなども、鳥栖以西にどこまで入っていくかってレベルになりそう。↓

(写真:枝光~スペースワールド、2010.9)

こちら、鹿児島エリアの415系500/600番台はワンマン非対応で製造から年月が経ってることから、今回のダイヤ改正ですべてが引退する予定。↓

(写真:鹿児島~鹿児島中央、2022.8)

まあ、ここ最近の鹿児島415は朝夕ラッシュしか走らなかったので運用離脱は時間の問題って感じでしたが。。。↓

(写真:鹿児島中央~鹿児島、2022.8)

・・・鹿児島近郊での日中4両編成は確かにオーバースペックですからね。昼はこうしたお休みが基本形。↓

(写真:鹿児島、2017.7)

とはいえ、多数派の817系は2両1ユニットなのでラッシュ時は2+2の組成があるも全体的に車両不足、415はなかなか捨てられない存在だったと思います。↓

(写真:広木~上伊集院、2022.8)

今回は長崎線非電化で浮く817系と全社的な減便で追加車両が確保できること、2×2ユニット=4両ワンマン化も可能となることから、415はお役御免となったのでしょう。↓

(写真:鹿児島~鹿児島中央、2022.8)

500/600番台は鹿児島~都城のロングラン運用もあるんですが、今春のダイヤ改正では1→2往復になぜか増加。ダイヤ改正以降、同じスジを817系2両で走るんでしょうね、なんだか次を見越したようなスジの立て方でした。↓

(写真:西都城、2022.4)

そもそも国分以東の415系運用はラッシュ時の旅客増対応というより、小回りの利く817系を鹿児島近郊で使いたいという、817温存のためだったんでしょう。↓

(写真:国分~霧島神宮、2022.2)

とはいえ、国分~都城って一気に過疎エリアになるんで、そこで4両、車掌つきは昨今の経営環境だとちょっとキツイんじゃないかな。↓

(写真:国分~霧島神宮、2022.2)

鹿児島~国分にもラッシュ時が終わったあとの間合い運用が存在。817系転用車がきたらすぐに置き換わるようなダイヤです。↓

(写真:重富~姶良、2022.8)

思川鉄橋での雄姿も残すとこ10日ほどとなってしまいました・・・↓

(写真:姶良~重富、2022.8)

残るは福岡/北九州都市部と大分エリア。大分エリアも車掌区廃止を考えているでしょうから、他系列ワンマン車両が捻出でき次第すぐにでもなくなりそう。↓

(写真:立石~中山香、2021.5)

福岡/北九州都市部も全体ダイヤの減便を行うため、数運用余ってくる見込み。となると・・都市部の415もかなり減ってしまいそう。↓

(写真:千早~箱崎、2013.6)

特に鋼製車は博多発着が残るのかなあ・・・↓

(写真:海老津~遠賀川、2010.9)

折尾シャトルもやばそうだし鹿児島本線撤退かもね・・・↓

(写真:黒崎~折尾、1998.10)

こちら、かつて走っていた朝ラッシュ415系12両編成。今は8両編成となりましたが、他形式への置換も時間の問題ですね。↓

(写真:箱崎~吉塚、2020.2)

日中は関門&日豊本線~大分の運用に集約されるかもしれません。↓

(写真:朽網~苅田、2021.5)

ステンレス車も製造は1980年代後半で決して新しくないんです。そろそろ部品調達で難しくなりだす頃です。↓

(写真:枝光~スペースワールド、2010.9)

415系は鋼製もステンも共通運用、ラッシュ時は鋼製+ステン編成もよくありますが、今後はステン+ステンの比率が増えるかもしれません。↓

(写真:スペースワールド、2014.11)

JR九州はまだ交直流の後継車両については何も発表していません。交直が必要なのは下関~門司の区間のみ。415系の他の車両はすべて交流専用車(除く筑肥線)。関門用にステン415は最後まで残りそうも、交直流代替車両は作らず、DENCHAを使った運行になるかもしれません。いずれにしても急速に姿を消しそうな国鉄顔の415系。記録はお早めに。↓

(写真:小倉、2018.12)