とうとう引退、京都市交通局10系初期車
1981年開業時から走り続けてきた京都市交通局(京都地下鉄)10系、アルミ車体の個性的な顔つきで路面電車なき後の京都の顏でもありましたが、初期編成である1101F~1109Fまでの9編成が新たに20系に置き換えられることに。先日最後の1108Fが定期運用から離脱しこの置き換え事業が完了となりました。↓

10系って大きくは2タイプ、開業当時に投入された1・2次車(初期車)と、1988年京都~竹田開業時投入の3次車から最終の6次車までの増備車グループ。外観上の違いも並ぶとわかりやすく、写真左が初期車、右が増備車となります。↓

この置き換えって2021年からスタート、年度2本程度で9本の初期車を置き換えるものでしたが順調に投入が進み気が付けば更新が終わってしまってたという感じ。。。↓

10系って正面が初期車も増備車もぱット見も似てるんで、地下鉄線内だけ見てると徐々に減っていくとわかりにくかったりする。↓

それにサイドはそっくり。まあ引退前は増備車の内装も手入れして差がはっきりしてましたが。。↓

初期車って登場時は4両編成、京都~竹田開業時に6両化したんですが、このとき組み込んだ2両は3次車と同じ車齢のもの。まあ、ちょっともったいないってのもありますが、それでも30年はしっかり使われたんで都営みたいな無駄とならずにすんだのかな。。。京都市って夕張市みたいになるかならんかの財政超不健全都市なので、ギリギリ使い倒したってことだったと思われます。↓

財政超赤字でなければ経年30年を超えてくる1988年登場の3~1993年登場の5次車までの7編成も置換したかったんだろうなあ。金欠ゆえ、残った10系車両は20系投入のタイミングに合わせてVVVF化や車内インテリアの改装など大きく手を入れ、あと15年は使おうって感じにまで仕上げられました。↓

まあ、予算が確保できたとしても、乗り入れてくる近鉄さんのほうが車両製造55年以上しか新車に置換しない!とか宣言してるんで、首都圏の車両更新のスピードにはついていけません。増備車がドバっと入った延伸時は近鉄京都線への乗り入れもスタートして近鉄側も3000系を新たに投入したんで、こいつらが更新されるタイミングまでは10系を使い続けないといけない・・・↓

で、近鉄サイドは地下鉄線内増発や急行としての奈良駅乗り入れ等々で、車両余裕と相互乗り入れ距離の関係で1999年に3020系を新たに投入。これにより地下鉄乗り入れ編成3本追加となりました。ただ、奈良乗り入れ本数を削減した今は地下鉄用車両は手あまりになって他線用途にも回されています。おそらく3000系老朽化の暁には地下鉄との相互乗り入れを減らせば置換車を作らずに3020だけでまかなえるので、近い将来乗り入れ車両を大きく減らして車両置換しない可能性もあるかもしれません。↓

ちなみに10系の方向幕、今はすべてのLED化完了したんだっけ?用意されてた幕が微妙な使い分けをしてて、写真左、近鉄乗り入れ時は近鉄仕様の車種が表示、地下鉄線内だと黒地に白抜きの文字に。同じ普通列車でもこんな感じで違ってました。↓

まあ、利用者はあんまり気にしてなかったけどね。。。急行か否かがわかればいいし、竹田での乗り換えも便利なんでね。↓

・・・そんなことで、増備車10系のほうは引き続き活躍しそう。↓

とにかく京都市は財政面では最悪の状況。なので新車導入は当面無理でしょう。なんせその負債って地下鉄東西線の建設費が主なので市民からは地下鉄には厳しい目が・・・それに金かけたのにインバウンドで市バスはとんでもない混雑の一方で地下鉄は割と空いてる、特に東西線なんかは閑古鳥。有名観光地にアクセス不便ってのがあるからだろうけど皮肉な話。↓

しかし、インフラの税負担は京都市なんだから、インバウンド客からはもっと京都市がお金を取れる工夫をしたほうがいい。今は宿泊税とかぐらいしかないんだろうけど、とにかく以前と比べて驚異的に人が多い。清水寺や嵐山なんか、もう日本人がゆっくり行くところじゃなくなってるし。アメリカのビザ免除申請でも40ドルとか取るんだから、同じくらいの5000円/人取るべしだろうな、その一部財源でまわしてもいいんとちゃうかい。円が弱い間は5000円でも入国者は減らないよ。というか、ちょっと減らしたほうがいいような気もする。↓

・・・ってなことで脱線しましたが、京都地下鉄10系初期車引退のお話でした。なお本線での通常運行は先日終了も、廃車撤去までは団臨や撮影会みたいなので使われるみたい。。。まあ沿線でお見掛けするのはもうないんだろうけど。。。さ、次の置き換えはいつになることやら・・・↓
