どうなる?加古川線103系②

さてさて、加古川線を走る103系は3550番台という、播但線3500番台とは別の車両区分。どちらも体質改善40Nという、内外装を大改造した103系ですが、加古川線電化時に2両編成化の先頭車が残っておらず、中間車を先頭車改造したため播但線と違った車番となったもの。 ↓

(写真:市場~厄神、2017.12)

先頭車化といっても連結部に運転台をつけたって感じの即席デザイン。これ、もともとの40N工事完了の車両から中間車を改造したので運転台の後付け感がはっきり。ただフェイスは本来だと末期色115のブツ切り編成みたいに格好悪くなるのを、独特の配色で遜色ないよう工夫されたカラーリングデザイン。いやあ、デザイナーさんすごい。 ↓

(写真:神野~厄神、2017.12)

なので、加古川線103系は103ではあるもののなんかちょっと違和感がある103なんですよね。体質改善40Nってのもあって側面もなんか似てるけど違う?ってとこで。まあモーター音はやかましいけど車内だとシールがしっかりして以前ほどではないし。 ↓

(写真:粟生~小野町、2023.6)

3550番台は全部で8編成、うち外観違いが霜取りパンタ付きという3編成いるもそれ以外は統一されたデザイン。すべて加古川線専用で運用されています。 ↓

(写真:社町、2023.6)

内装は体質改善で207系と変わらないので電化投入当時は中古車と思わなかった人も多かったんでしょう。 ↓

(写真:河合西~粟生、2011.11)

特に新車の125系も一緒に入ってきたんで生まれ変わり感が大きかったよう。この電化で乗客が少し戻ったというのも納得ですね。 ↓

(写真:久下村~谷川、2015.4)

地域色一色にもならなかったので、老朽車両っぽくにもならず、住民からの大きな不満もなく温存されてきたのかな。しかし地域色だったらここは何色になったんだろう?黄か抹茶だったのかな? ↓

(写真:神野~厄神、2017.12)

現在103系の車両運用は2両編成のみ。2022年春までは2+2の4両編成が走ってたんですがコロナ禍の旅客減で廃止されてしまいました。 ↓

(写真:市場~厄神、2017.12)

今の最長編成は3両編成、125×3というちょっともったいない使い方。 ↓

(写真:市場~厄神、2017.12)

125の3連は朝ラッシュ対応ですが、125ってクロスシートの2ドア。ラッシュ時の乗降って結構もたつくんですが・・ ↓

(写真:青野ヶ原~河合西、2023.6)

4両廃止で3両温存って決め方だったんで見直しが入るかもしれませんが、125×2で散らすくらいかな?3連もいつまで持つかわからんくなりました。 ↓

(写真:厄神、2017.12)

ま、ここって車両運用難しくって・・・ ↓

(写真:社町~滝野、2023.6)

朝夕の通学需要が大きいんですが特に朝は特定時間に偏るんでロングシート4ドア車って必須。 ↓

(写真:社町、2023.6)

日中は西脇市以南でも125単行で十分なんですが・・・ ↓

(写真:青野ヶ原~社町、2023.6)

学校が半ドンになったりテスト期間中とかになると日中単行だとまったく捌けなくなる。125も余ってるわけでもないし。 ↓

(写真:社町~青野ヶ原、2023.6)

なのでもうちょっと日中も電車に乗って!ってのが運営側の要望でしょうけど、平日日中ってガラガラなんです。なんせ町の中心地を通らない路線なんで仕方ない。遠距離ニーズは高速バスだしなあ。 ↓

(写真:神野、2017.12)

走る103系も種車は1970年代後半製造とあって、リニューアルしてるとはいえそろそろ50歳に近づくお年頃。和田岬線の103が引退して播但線とここ加古川線の103の処遇が注目を浴びるようになってきましたが・・・ ↓

(写真:青野ヶ原~社町、2023.6)

代替車一番候補は207系なんですが、125を小浜線から移動させて125化するって話もある。朝ラッシュ時は223の4両なんかをぶち込んでしまえばラッシュ対応はクリアだからあり得る話。もちろん現状からの減車をするなら125はロングシート化が必須。ま、需要に応じた増解結すると要員が増えてコストアップになるかもしれないけどお客はもう増えないんだからそれくらい合理化して存続キープに重きを置くほうがいいかも。 ↓

(写真:神野~厄神、2017.12)

ってなことで何かと中途半端さが問題になる加古川線。接続する神戸電鉄粟生線も廃止の危機を迎えてるんで、交通行政まともじゃない地域なんだろうな。北条鉄道は加西市内完結で行政一体での運営なのでまあまあの経営にはなってますが、加古川線は市場原理に任せてたら鉄道不要地域になるのは時間の問題だろう。そもそも行政区分が加西や加東、小野、三木、多可が北播磨というくくり。高校校区や病院なんかの人流は行政区分内でとどまるから、一体感が必要なんだけどな。工場誘致に必死こいた労力あればこの問題はクリアできそうだけどなあ。とにかく昔から鉄道愛がない地域だから難しい(元 北条町は別だけど)。 ↓

(写真:市場~厄神、2017.12)

北播磨の鉄道理想像って、住民目線なら・・・神戸地下鉄西神線を押部谷まで延伸、粟生線鈴蘭台~押部谷は別に要らない、押部谷~粟生~西脇市は別会社化で直通運転。粟生以南はあまり使わないからバスでもいい、加古川は別行政単位で普段は用がない みたいな絵になるんだろう。中心部と鉄道駅を結ぶフィーダーバス路線も補完してあげたら確実に利用者増えるけどなあ。こんなこと、20年前にやっておけばよかったって話。おそらく今の流れだと粟生線は廃止になるだろうし、加古川線西脇市以北も廃止なんだろう。道路整備も進んでいるので加古川線自体の存廃も話題に上る日もそう遠くないだろうなあ・・・あらら、また愚痴になっちゃった。ということで加古川線の103系も見納め近しって話でした。 ↓

(写真:小野町~粟生、2023.6)