祝!別海村営軌道動態保存へ

先日、北海道新聞にて別海町にある「奥行臼史跡公園」を再整備するニュースが出ていました。ここには開拓時代の駅逓所の建物、標津線の奥行臼駅、そして簡易軌道の別海村営軌道の静態保存車両群の3つの交通遺産があります。なかでも衝撃だったのが村営軌道の動態保存としての復活。物心ついたときには北海道各地にあった簡易軌道が消滅していて、動いている姿は見たことがありません。かれこれ廃止から半世紀がたった今、この整備計画が出てきたこともうれしい限り。別海町のホームページにも基本計画が記載されています。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

場所はGoogleMapが詳しい。国道243号線と244号線の交わるT字路付近。駐車場もあります。3つのエリアは少しずつ離れてますがお散歩にちょうどいい距離感。そして最初に目にするのがこちらの駅逓所。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

建物のファサードが迫力あってすごい・・・極寒の地で当時のままというからすごい保存状態です。中もすごく立派なんですよ。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

詳しい駅逓所の説明はこちら。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

続いて旧標津線の奥行臼駅。廃止直前の姿がまるまる保存されているんですよ。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

町のイベントでトロッコを走らせたりするのでレール周りはきれい。列車が来そうな雰囲気なんですよね~腕木式信号機も残ってる。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

保存の仕方も逸品で土留めも安っぽいコンクリートで覆わず、ちゃんと当時のままなんです。駅名標も懐かしいやつだ。こういう保存施設ってたいていの自治体は余計なものを足したり新しくしちゃうんですが、保存施設を楽しみに来る人ってかつての姿を見に来てるわけで、利用者側の立場に立って設計できないところ多いんですよ。でもここは違う。だから動態保存って話が出てきたときはとても期待値上がりました・・・↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

とはいえ、駅舎は少し補強。廃止直前は倒壊しそうな感じだったんですが、でも見事当時の雰囲気に戻しました。すごい!↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

駅中は廃止当時のまま。駅寝に使った方はさぞ懐かしいかと。テーブルはさすがになかったような記憶・・・(ここはストーブ置き場だったんじゃないかなあ)↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

奥行臼駅の解説はこちら↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

駅の開館時間ってあるんですが、私が行ったときはしまってました。盗むやつがいるんで常時常駐者がいないときは閉めておくのが正解。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

そして駐車場から一番奥にある村営軌道保存車両群。かつてここが風連線の奥行臼駅だったところ。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

廃止からずいぶん時間が経ってるんですが、屋外なのにこのきれいさ!愛されているのがわかりますね。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

保存車両はレールバスと加藤君、ミルク貨車の3両。車両の状態は良いとはいえ、ちゃんとエンジンなど駆動系が大丈夫なのかなあ。加藤君は代替さがせるもレールバスは代替はないからレストア大変そう。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

レールバス車内もそんなに朽ちてることなく、補修でなんとかなりそう。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

加藤君+貨車もきれいに整備されてます。こちらも頑張れば動きそうですね。↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

転車台跡もあるんですが使えるように復活させたいって、それすごい。線路跡も1kmほど残ってるらしく、そこを使って運転する予定とか。いやあ、とっても待ち遠しいです。もし予算足りないならクラウドファンディングで集めたらいいんですよね、返礼品に村営軌道乗車券セットとか奥行臼駅入場券とか、復刻版でいいんでそういうので1口5千円とか1万円とかでやったらかなり集まるんじゃないかなあア。2030年開業予定っていうことでまだまだ先ですが応援しますよ!↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

村営軌道の解説はこちら↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

保存車両の解説はこちら↓

(写真:奥行臼史跡公園、2012.10)

奥行臼を走っていた標津線。つながっていた根室本線厚床駅には記念碑があるんですが、こういうのがないともうわからないくらい風化しちゃったのかな。そりゃ廃止から30年以上経ちましたんでかなりの過去・・・学生時代に標津線に乗って旅してた頃の風景はこちら

(写真:厚床、2012.10)

厚床駅もずいぶん寂れました。↓

(写真:厚床、2012.10)

とはいえ、かつての栄華はないも列車交換駅として稼働中。町はとても小さく乗降客は0~数名。で、大半は旅行者なのかな。駅周辺は国道どうしの分岐点ということで珍しくコンビニがあります。↓

(写真:厚床、2012.10)

セコマでは根室名物オランダせんべいが買えます。せんべいといってもサクサク感はゼロ。ちょっと歯切れの悪いワッフルという感じでしょうか、日持ちするので周遊券の旅のときにはこのエリアでよく買いました。今は根室に限らず道内のコンビニで売ってるのを見かけるようになりました。釧路名物?スパカツも空港で食べれる時代なんで、便利になりました。↓

(写真:厚床、2012.10)