令和改元スペ:ノルウェー-ベルゲン都市圏
オスロに続いてノルウェー第二の都市圏ベルゲンの鉄道ご紹介。養殖や海運、海底油田などの産業が集まるベルゲン。観光地としても有名で、波止場には海鮮料理の屋台も並び世界遺産のブリッゲンなど見どころもいっぱい。深いフィヨルド沿いに位置するためクルージングを楽しむ豪華客船もたくさん立ち寄ります。町の中心部にはフィヨルドが作った湖もあり、景色も富んだきれいな街です。鉄路はオスロからVyが伸びており500kmの距離をベルゲン急行が夜行昼行合わせ約7時間弱で結びます。全線電化されていてオスロからの列車はEL牽引の客車と電車で運行されています。↓
夜行列車は結構利用客が多いのですが、オスロ発着の国内便は値段が高いのと、高速バスは道路が鉄道に比べて直線的でないので鉄道に軍配が上がるってところでしょうか。↓
ベルゲンではボスまでの間でコミュータートレインが走っています。特に隣町のアルナまでは30分ヘッド運行となってます。使われる車両はタイプ75に更新され、近年のヨーロッパの鉄道らしい雰囲気となりました。↓
隣町へはフィヨルド地形からほぼトンネルの中を走ります。なのでベルゲンでのVyの撮影場所は限られます。↓
終点駅となるベルゲン駅は丸屋根付きの味のある雰囲気、終着駅らしくていいですね。ベルゲン線は峠越え部分の独特の風景、途中分岐するフロム線など見どころ多く、一度は乗ってみたい路線なんですよね。↓
さてベルゲン市街にはトラム(bybanen)が走っています。2010年開業という新しいトラムで、市街地と空港の約20kmを結びます。かつては路面電車が走っていましたが1965年に廃止されており、ヨーロッパあるあるの復活劇となってます。ベルゲンの町は南に広がっておりこれまでバス主体で鉄道はカバーされてませんでした。旅行者にとってもトラムのほうがわかりやすく空港利用者は特に便利になりました。↓
ここはベルゲン駅脇を走るところですが朝はこうしたラッシュの光景が見られます。↓
ベルゲン駅舎は古風な石造り。トラムと絡めるとヨーロッパ感が出ます。↓
フロイエン山から眺めるトラム。港湾沿いには洒落た建物が並び、まさに北欧らしい風景。↓
このトラムはまったくの新設のため、構築物は立派。↓
できるだけ既存地形を有効活用ってことで、結構大カーブもあちこちにあります。まあトラムならではの得意技。↓
空港駅は掘り下げの立派な駅。トラムの車両基地は空港近くにあり、車両は長尺タイプのシュタッドラー製バリオバーンに統一されています。将来的にはクナルヴィクやシュトラウメといった隣町や山越えのアルナまでの延長計画があるようです。↓
あとベルゲンにはフロイエン山へ登るケーブルカー(Fløibanen)もあります。↓
フロイエン山はベルゲンの町を眼下に収める有名観光スポット。山頂周りにはトレッキングルートもあってお散歩にも最適。1918年開業という歴史ある路線で、高低差300mを行き来。メーターゲージで途中交換設備のある2台体制にて運行されています。途中に住民用に3駅(Promsgate、Fjellveien、Skansemyren)設けられており特定された列車のみの停車となってます。交換設備はフジェルベイエン~スカンスミレンにあります。↓
現在の車両は2002年導入の4代目となる割と新しい車両。入換時に架線レスとなってすっきりとした風景になりました。車両にはそれぞれ名称がついていてこちらの青は「Blåmann(ブルーマン)」。↓
こちらの赤は「Rødhette(赤ずきん)」。どちらにも山側には荷台がついており、山上のカフェ向けの物資とか自転車なんかを運んだりしています。↓
乗車する麓駅(ベットリードサルミン駅:Vetrlidsalmenning)はブロッゲン近くにあります。地下構造になっていてケーブルカーらしい発着場。↓
このケーブルカー、昨秋から大規模改修工事が始まり、この春には駅も含めてかなり大胆にリフォームされます。車両2両も置き換えられこの風景も懐かしとなってしまいます。ちなみにベルゲンの少し南にも隣山のウルリッケン山へ登るロープウェイがあります。時間を持て余したら訪れてみましょう。↓
ここベルゲンは日本からだと少し離れたところですが、フロイ線乗車を絡めての観光なんかでぜひ訪れたいところです。また意外なんですが、イギリスやフィンランド、スウェーデンなんかからの国際便を使うと安いチケット買えたりもしますので、ノルウェー旅行でとまとめたりせず、EU他国からのエスカレーションで考えたほうが訪れやすいですよ。↓