令和改元スペ:米 西海岸

元号変更にあやかって・・・振り返りスペシャル。第3弾、アメリカ西海岸。まず北から。ここシアトルには重量級のライトレール「リンク・ライト・レール」が走ります。まあアメリカの都市交通の標準形かな?地下鉄とトラムの中間のような存在です。シアトルはとにかく渋滞がひどいのでもっと路線拡張してほしいんですが追いついてません。

(写真:シアトル、2018.10)

ダウンタウンはバスと共用の大トンネルを走るんですよね。電車やバスが一緒になって走ってます。結構深部に作っているのでかなり金かかってます。ちなみにシアトルのライトレールは近畿車両製。

(写真:シアトル、2018.6)

キング・ストリート駅はアムトラック駅だけでなくコミュータトレインのサウンダーも多数発着。こちらは駅を発車した南方面行き。

(写真:シアトル、2018.6)

こちらはバンクーバとを結ぶアムトラックのカスケード号。車両を専用のタルゴを使用します。一応国際列車なんですよね。でも1日2往復だけ。移動中にゆったり仕事ができるのでビジネスユースが多いようです。

(写真:シアトル、2018.6)

こちらはシカゴまで行くアムトラックのエンパイア・ビルダー。一旦エバレットまで北上してから東進します。シアトルから北は海沿いを走る区間が多く景色は抜群。

(写真:ピクニックポイント、2016.7)

北行きサウンダーは南行きに比べ短編成が多いです。平日の夕方なんですがお散歩やピクニックの人が結構いるんですよ、どういう働き方なんだろう。

(写真:ピクニックポイント、2016.7)

シアトルダウンタウンにはライトレールとは別にストリートカーというのもあります。こちらがいわゆるトラムですね。独立した2系列があります。アマゾン本社の近く、サウス・レイク・ユニオンを走るここの路線はよくある普通のトラム。

(写真:シアトル、2016.7)

セントラル大学とダウンタウンをつなぐほうは、あれ?架線があるのにパンタを畳んで運行するんですよ、バッテリー駆動タイプ。なぜかというとトローリーバスの路線と重複するところが多々あって駅停車中の充電方式になってるんですよね。写真上の架線もトローリーバスのもの。

(写真:シアトル、2018.6)

そしてもう1つはシアトルタワーとダウンタウンを結ぶモノレール。レトロなデザインがなかなかなんですよ。複単線になっていて、2編成が交互に行ったり来たりしています。

(写真:シアトル、2016.7)

変わってこちらはタコマ。シアトルの公共交通を一手に引き受けるサウンド・トランジットは南のタコマもテリトリー。 タコマを走るトラムはストリートカー方式。まだ路線長が短いのでプロモーション期間といったところでしょうか。これからの路線延長に期待。車両はシアトルのトラムを充電方式に変えた際に出た掘り出し物。

(写真:タコマ、2018.10)

そしてオレゴン州。意外にも鉄道好きだったりする。ここポートランドにはいろんなタイプの鉄道が走ります。まずこちらはマックスと呼ばれるトラム。シアトルのライトレールとストリートカーの中間くらいの位置づけでしょうか。郊外は専用線を走りますが・・・

(写真:ポートランド、2017.8)

ダウンタウンはヨーロッパ並みの網羅的路線でカバー。街中をデカイ車両があちこち走ってるんでちょっと怖いくらい。

(写真:ポートランド、2017.8)

で、シアトルと同じくストリートカーというカテゴリーがある。トラムと駅を共有してるし仕組み上なぜ分けているのかよくわからない存在。なんとなく大量輸送じゃなく中量級って感じかな。

(写真:ポートランド、2017.8)

コミュータートレインの運行はないも、同じトリメットが運行する郊外線があるんですが、こいつが渋い!ビーバートン市内の一部が路面電車状態なんですよね。しかも一世代前の車両が活躍。

(写真:ビーバートン、2017.8)

こちら古そうに見えるけど2008年導入の新型車両。2両1セットなんですが、分割されて使われてます。反対側は切妻。

(写真:ビーバートン、2017.8)

レトロ車両の運行も面白くて、市内を流れるウィラメット川の両岸で運行されてて・・・こちらはトラムのほうでヒルズデールからサウス・ポートランドを結んでいます。架線がないのに走れるのは車両の後ろにバッテリーを積んだ小さな貨車を連結してるから。

(写真:ポートランド、2017.8)

一方対岸は鉄道博物館始発のヘリテージ鉄道。遊園地があるオークス・パークまでを結びます。

(写真:ポートランド、2017.8)

そして極めつけがこいつ、オレゴン動物園を走る遊戯鉄道なんですが・・・このSF感たっぷりの車両、なかなかイカしたツラ構えなんですよね。

(写真:ポートランド、2017.8)

そして鉄道大好き本家のサンフランシスコ。ミニュメトロと呼ばれるトラムが縦横に走ります。ダウンタウンは地下を走るのでさながらドイツのUバーントラムみたいな感じですね。ただ路線の大半は路面を走ります。この町、実はどこも坂が多いんですよね。

(写真:サンフランシスコ、2013.1)

地下鉄の役割をするバート。ちょっと一回り車体が大きい作り。初期車も現役でそろそろ車両更新が必要になってきています。空港~ダウンタウン~オークランド~フリーモント/リッチモンドのベイエリアをつなぎます。

(写真:SFO、2017.9)

観光スポットのフィッシャーマンズ・ウーフにはレトロカーばかりを集めたF線が有名。観光客が集まるのでいつも人がいっぱい。

(写真:サンフランシスコ、2013.1)

有名なケーブルカーも路線がいくつかある。思った以上に急勾配を上り下りします。

(写真:サンフランシスコ、2013.1)

サンフランシスコ国際空港を走るムーバーのエアトレインもかなり大掛かり。ターミナルを循環する系統とレンタカーポイントまでを往復する2系統があります。無人運転のよくあるヤツです。

(写真:SFO、2017.9)

東のサクラメントにもトラムが走りますが訪問が10年以上前なので今回は割愛して・・・次はシリコンバレーを貫くカルトレイン。電化が決まり現在急ピッチで工事が進められています。こうした客車が頻繁に見れるのもあとわずか。ただサンノゼ以南は電化しないので一部客車は残るようです。

(写真:ミルブレー、2009.5)

朝の通勤時間は急行も運行。一部複々線になっていて急行が追い抜きます。もちろん日本のような3分間隔で運行することはないですがコミュータートレインの中では珍しいケース。アメリカあるあるの着席重視の2階建て車両を使ってます。写真右側は平日運行の通勤急行ACE。通勤とはいえ遠くストックトンから来るんですが、2時間近くかけて通勤する人っているのかなといつも不思議に思う列車です。

(写真:サンノゼ、2018.3)

サンノゼにはアムトラックが運営するキャピタル・コリドーもやってきます。専用車両が使われ、サクラメント~サンノゼ/ベーカーズフィールドをつなぐ中距離列車です。サンノゼにはアムトラックの長距離列車コースト・スターライト号も来るのでいろんなタイプの車両を観察できます。

(写真:サンノゼ、2018.3)

さらに南進して大都会ロサンゼルス。こちらは旅客鉄道網が発達してなくて近年路線開拓が進んでいる状況。まず路線拡張が著しいこちらライトレール。ほとんど地下鉄に近い規格なんですが、シアトルのリンク・ライト・レールの感じに近い。ダウンタウンまでの途中は危険エリアを通るので少々乗るのは怖いも日中なら途中駅で降りなければまあ大丈夫。

(写真:ホーソーン、2017.5)

最近はサンタモニカにも延伸。これまで車がないといけなかったエリアも鉄道でつながりました。ダウンタウンからは意外と遠いんですけどね。

(写真:サンタモニカ、2017.12)

ダウンタウンには重量級に地下鉄も走ってますがなぜか路線延長に力入れてませんね。ライトレール方式のほうがコストを抑えられるってのもあるんでしょう。

(写真:ロサンゼルス、2017.5)

シアトルやサンフランシスコ同様、メトロリンクという中距離コミュータートレインも数多く走ってます。現在ステンレスのロテム製車両に置き換え中。途中分岐するスプリンターはDC2両編成のセット。

(写真:ロサンゼルス、2017.5)

こちらはサンディエゴとを結ぶパシフィック・サーフライナー。アムトラックが運営してますが専用車両が使われてます。サンディエゴまでゆったりと行けるもちょっと時間がかかります。

(写真:ロサンゼルス、2017.5)

ただ、パシフィック・サーフライナーは海沿いを走るので景色がいいとか。こちらはサンディエゴにやってきたパシフィック・サーフライナー。やはり機関車側じゃないとルックスが良くないですね。

(写真:サンディエゴ、2016.3)

サンディエゴ側にもコースターと名付けられたコミュータトレインが走っています。アメリカらしいいつものダブルデッカー車が使われます。

(写真:サンディエゴ、2016.3)

トラムは新型2+旧2+新2という6両セットがメイン。真っ赤な車体が目を引きます。市内はヤシが至る所に生えていて南国ムードたっぷり。ただイメージと違ってホームレスが結構いるんですよね。

(写真:サンディエゴ、2016.3)