独ノルトハウゼン/ハルツ狭軌鉄道

祝!ドイツ路面電車制覇記念(と思う)。久々の欧州シリーズ。まずは珍しいところから。ここノルトハウゼンは旧東ドイツに属した人口45000人の中小都市。駅は中心地から少し離れているのでトラムが活躍します。

(写真:Arnoldstr.~Südharz-Galerie、2017.9)

車両はシーメンスのコンビーノに統一され、旧型車はイベント用になっています。3系統が走り、軌間はこのあたりに多いメーターゲージです。

(写真:Atrium-Passage、2017.9)

ここは有名どころなんですが、何かというと・・・系統10に使われている200番台の車両、見た目トラムですが・・・

(写真:Bahnhof、2017.9)

・・・実はディーゼルエンジン搭載のハイブリット車なんです。架線レスで走れます!

(写真:Bahnhof、2017.9)

ディーゼル駆動時はパンタをこのように畳んでます。このパターン、ドイツだと他の町でもあるんですよね。電気式ディーゼルなんで、電力供給のみディーゼルエンジンで賄えばいいわけです。

(写真:Bahnhof、2017.9)

とはいえ、トラムの基本はこのコンビーノ100番台の電車が基本。写真はドイツ鉄道ノルトハウゼン駅舎をバックに撮影できるお手軽ポイント。この日はキリで撮影に苦労しました。

(写真:Bahnhof~Atrium-Passage、2017.9)

路線長は長くないので1時間しないうちに同じ電車がやってきます。鉄道駅へのアプローチはループ構造になっていて見かけ単線になってます。駅前周辺は路面軌道も、中心部は芝生軌道になっていて旧東らしさは薄い感じです。

(写真:Südharz-Galerie~Bahnhof、2017.9)

・・で、じゃあなぜ架線レスタイプの車両が必要かというと、実はSLで有名なハルツ狭軌鉄道に乗り入れているのです。ノルトハウゼンの北のイルフェルトの街まで乗り入れているのですが、軌間が同じ1000mmなので可能なんですよね。

(写真:Ilfeld Neanderklinik 、2017.9)

一部列車はイルフェルトの街でこうしたハルツ狭軌鉄道と接続。ハルツ狭軌鉄道のほうも車両はこんなレールバスみたいな1両か2両で、まさしくローカル・ローカルの雰囲気最高なところ。

(写真:Ilfeld Neanderklinik 、2017.9)

ハルツ狭軌鉄道との接続は、ノルトハウゼン・ノード駅の手前から分岐して、ノルトハウゼンドイツ鉄道駅前の路面電車駅までは新設されたバイパス線でつながります。写真バックの腕木式信号はまだ生きているようですが・・・。

(写真:Nordhausen Übergabebahnhof~Bahnhof 、2017.9)

ちなみに乗り入れるハルツ狭軌鉄道は超リアル軽便鉄道。路線の大半は山の中で森林鉄道そのものですね。ブロッケン山に登る観光用のSLが走っているので採算とれているんでしょうか、とにかく廃止にならないのが不思議なほどの閑散エリアを走ります。写真は乗換駅のアイスフェルダー・タールミューレ駅。まわりに人家はまったくなく、過疎化が行きついたドイツ版"備後落合"といったところでしょうか。

(写真:Eisfelder Talmühle、2017.9)

ブロッケン山に登る路線はSLのみの運行、世界中から観光客が集まります。途中駅も交換設備を持っていて、SL同士の列車交換も頻繁にあります。スイッチバックの待避線も現役という、ガチ軽便。

(写真:Schierke、2017.9)

機関庫はブロッケン山登山口になるヴェルニゲローデにあります。この日最終のブロッケン山行き列車。

(写真:Wernigerode Übergabebahnhof~Wernigerode-Westerntor、2017.9)

最後尾にはDrei Annen-Hohne駅で分離するディーゼルカーが連結されてます。このディーゼルカーはそのままノルトハウゼン方面へ進みます。SLや混合列車がまだ走ってるのもハルツ狭軌鉄道の大きな魅力的です。他の写真はまた別の機会で紹介します。

(写真:Wernigerode Übergabebahnhof~Wernigerode-Westerntor、2017.9)