津軽線DC運行廃止とほぼ確の末端区間廃止

2022年8月の水害から運休となっている津軽線蟹田~三厩の末端部、まだ確定ではないものの、2027年春での廃止がほぼ決まりました。それを受けてか、蟹田以北で運転したであろう、DCによる「なんちゃって運用」がこの春のダイヤ改正で廃止となります。(以前にまとめた津軽線キハ40撤退のメモこちら)↓

(写真:蟹田、2024.9)

廃止予定の区間は、正式には海峡線が分岐する新中小国信号所~三厩、旅客列車は蟹田~三厩のDC運行区間となります。なので、津軽線の中小国駅の廃駅、新中小国信号所以北が廃線 というのが正しい表現になるんでしょうね。↓

(写真:三厩、2013.5)

「なんちゃって運用」って、津軽線末端区間の運行休止にもかかわらず、運行されているかのように秋田から毎日DCを送り込む運用を続けてきたこと。廃止協議期間中での水害→運休ということもあって、JR東の「廃止前提ではないよ」っていう、誠意を見せる意味があったんでしょう。ただ、必要のないDCを毎日弘前~青森を往復させ、かつ蟹田でダイヤ上否応なくほぼ1日マルヨさせないといけなくて(もしかして夜間は青森へ回送になってるかもね)、きっちり2運用取られてたんですから、自治体へのパフォーマンスとはいえ結構なコスト負担をしていたんですよね。(五能線の間合い運用で青森~弘前はプラス1両追加して2両編成にしてる)↓

(写真:蟹田、2024.9)

で、今回浮く2運用分はさっそく非電化化される奥羽本線院内~新庄へ充てられるんでしょう。新潟からも1両DCが秋田に送られてますから、院内以北の大曲までの非電化化拡大も視野に入れて考えているのかもね。↓

(写真:蟹田~瀬辺地、2024.9)

廃止予定の区間については運行休止ということもあって、駅はまだ存続している形になっています。こちらは中小国駅。海峡線の貨物は高頻度に通過していきますが旅客列車はない状態。↓

(写真:中小国、2024.9)

大平駅には小さい保線基地があるので週に何度か大平~新中小国信号所まで保線用列車が運転されている模様。これらもどこかへ移転させる必要がありそうです。↓

(写真:大平、2024.9)

津軽二股駅は新幹線の奥津軽いまべつ駅と隣接していますが乗換駅としては大々的に案内されてませんね。まあお互い発着列車が少ないってのもあるし、そもそもどちらの駅も利用者が少ない・・・駅周辺にも小さな集落しかないから利用者は車やバスでこの駅まで来る前提の駅なんだよね、今の投下資本を見るとちょっとハテナだったりする。。。↓

(写真:津軽二股、2024.9)

大川平はホームはキレイも線路は草がボウボウとなり、駅設備以外はほぼ廃線のような感じに。↓

(写真:大川平、2024.9)

今別は改築した真新しい駅舎もあるんですが、町役場がある中心地という感じはすでになく・・・↓

(写真:今別、2024.9)

津軽浜名は青森北高校今別分校の最寄り駅だったところ。高校は2022年春に閉校となり通学需要がほぼ消滅。そのすぐ後に水害にあったことで合理的判断にて廃線へと話が進んだんでしょう。↓

(写真:津軽浜名、2024.9)

三厩は駅舎を自治体運営バスや代行タクシーの待合室をかねているので日中は使えるようになってます。町はずれにあるので廃線後は鉄道記念館かなんかになっていずれバス路線はここを経由せず三厩中心部へ引っ越すんでしょう。↓

(写真:三厩、2024.9)

津軽線の末端部って海峡線の新幹線化前はちょこっと寄ることが多かったですが、GV-E400になってからは訪問したことがなく、廃止の話もあるから行かなきゃなあと思ってたら想定外の水害で運休。いやあ、最近は災害後そのまま廃線ってケースが増えてきてるんで困ったものです。↓

(写真:津軽浜名~三厩、2013.5)

20年ほど前は赤字路線とはいえそこそこお客さんがいた印象があるんですが・・・↓

(写真:三厩~津軽浜名、1997.11)

今別分校もあったし、高齢化も今ほどじゃなかったからなんでしょうね。↓

(写真:今別~大川平、1997.11)

青森~蟹田の需要もあったせいか、基本2両で運行されてた記憶が・・・↓

(写真:津軽二股~大平、1997.11)

短い路線でしたが割と変化にとんだ風景を走っていました。↓

(写真:津軽浜名~三厩、2002.9)

昭和時代末期は通学客が多くて朝夕は蟹田~青森で6両?の客車列車が運行されてたくらい。このスジは電化後も混雑対応で485系なんかが間合い運用で充てられてました。↓

(写真:蟹田、1985.3)

しかし、そんな列車も気が付けば電車3両で対応可能に。次の改正で2両運用だけになるかもしれません。↓

(写真:蟹田~瀬辺地、1985.3)

輸送力が海峡線と一緒だった頃は旅客減も見えづらかったんですが・・・少子化と高齢化がかなりのスピードで進んでいるのが実感できます。↓

(写真:蟹田~瀬辺地、2002.7)

こちら、海峡線の津軽今別駅が開業した時に作られた津軽二股駅脇の建物「アスクル」。今も健在ですがかなり寂れてしまいました。新幹線駅は奥津軽いまべつと駅名も変わり出入口も変わっちゃったので、津軽線廃止の時は営業もやめてしまいそうです。↓

(写真:津軽二股、2002.9)

津軽二股って新幹線化前はかなり寂れた感じのところでしたが、今は逆に津軽線の駅がどこにあるかがわからないくらいになっています。↓

(写真:津軽二股、2013.5)

海峡線にはこんな貨物も走ってましたから、今は随分変わったし、周りの風景も随分変わってしまいました。たった10年20年だけなんですけどねぇ。。。オシマイ。↓

(写真:蟹田~中小国、2013.5)

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