JR新湊線高岡貨物駅から中越パルプ工業高岡工場（能町）に専用線が伸びています。専用線の分岐点は貨物駅から能町方向に戻った貨物駅と万葉線高架橋との間に分岐点があり、そこから南北に線路が伸びています。北側へ伸びる路線は荻布倉庫へ、南側へ伸びる路線は中越パルプへ伸びています。
中越パルプ高岡工場は、ここ能町と二塚の２工場合わせて「高岡工場」と名乗っています。かつては能町工場と呼ばれてましたが組織変更で高岡工場（能町）と名乗るようになりました。ここ能町で作られる紙は上質紙が中心で、二塚工場の新聞・印刷用紙と棲み分けしています。 工場自身はスイッチャーを持たず、入換業務は前述の荻布倉庫か高岡貨物駅入換業務にあたっている高岡鉄道産業が行っていました。かつてはスイッチャーは荻布の協三20？t機と高岡鉄道産業のD352が使われ、同時に並ぶシーンも見られましたが、高岡産業側の入換業務をＪＲ機が行うこととなり、２０１４年春のダイヤ改正で専用のスイッチャーは廃止されてしまいました。 荷役線は屋外コンテナ積み出しに１本、倉庫内に１本の２本のみで、新湊線から無理に引っ張り込んで作ったという感じの路線です。ここの引き込み線は１９８９年敷設と比較的新しく、敷地の関係から今のつくりになったのでしょう。 ヤードの余裕度からか、コキは最大６両までとなっており、量に応じて４両だったり５両だったりしました。入換も需要に応じて、1日1回だったり2回だったりと読めないところでした。今は当時より減便してしまったと聞いてます。とうとうここにも秋風が吹いてきたようでいつまで専用線が残るのか・・って具合になってます。 ＃連動する現役「荻布倉庫専用線」はこちら、懐かしの「高岡貨物駅専用スイッチャー時代」はこちら 入換風景（２０１１年当時） かつての中越パルプの入換は平日は２回、朝イチと昼前後に、土曜日は朝イチ入換なしの昼前後の１回だけと推測していました。工場内は荷役線が２本ありますが、コンテナ積み込みの出荷なので、基本は屋外線の１線だけを使った１編成だけを出し入れします。 
朝イチ入換は7:40～7:50くらいでしょうか。高岡鉄道産業スイッチャー「D352」がそのまま専用線に入ってきて前日に積み込みが終わった留置コキを引っ張り出し、能町からの貨物列車が到着する前に片付ける作業をしていました。（高岡貨物駅スイッチャー車庫オープンが7:30～7:40）
スイッチャーが連結後、係員がコキの状況を目視でチェック。5～10分ほどで駅へ向けて引き出していきます。分岐点あたりに踏み切り操作ボタンがあり、ボタンを押して遮断機をおろし、最後尾に添乗した係員が本線にコキが全部移ってからポイントを元に戻します。続いて係員がまた乗り込んで駅へ引き込んでいきます。一連の作業はかなり手際いいのですが、朝の通勤時間と重なって踏切は一瞬大渋滞になります。 その後高岡貨物駅で入換が行われ（専用線「高岡貨物」をご参照）ＪＲ機が到着後、今度は中越パルプへのコキ押し込みが行われます。 8:40頃でしょうか、コキ編成は引き出しの逆の手順で工場への押し込みます。推進運転で先頭にポイント操作の係員が添乗。分岐点手前で一旦停車後、ポイント操作が終わったら工場専用線へ押し込んでいきます。押し込みが進まないとスイッチャーが踏切にかかるため開かずの踏切になります。 通常朝イチ押し込みは、コキが工場場内まで押し込まれず、入り口手前で放置されます。これはこの後出てくる荻布スイッチャーが場内へ押し込むためです。なぜ工場目前のところでわざわざ放置しておくのかルールがわかりませんが、コキ放置後10分後くらい（であったり待ち伏せてたり、かなり適当）に荻布が出てきます。今もこのルールは変わらない模様。 D352はコキ放置が終わるとすぐに単機で高岡貨物駅へ戻ってしまいます。荻布スイッチャーも単に放置されたコキを工場へ押し込んだらあっという間に荻布倉庫の車庫に戻ってしまいます。朝イチの工場入換はこれで終了となります。今は朝イチ入換は廃止になったとのことです。 
昼前後の入換は引き出し押し込みとも荻布とD352のコラボ。荻布がコンテナを積み込んだコキを引っ張りだしD352にバトンタッチ。D352はそれを高岡貨物駅へ運んで入換・・なんてことをやってました。午後発車の列車を仕立てて１クールが終了します。 続いて高岡からの貨物列車が到着。朝イチと同じく、到着後貨物駅からD352がコキを専用線に押し込んで単機で帰還。その後荻布が出てきて工場内までコキを押し込んで入換が終了します。 土曜日はちょっと変則的なダイヤのようで、昼前後の運転がもう少しずれるようでした。中越パルプ専用線が一望できる国道415号線氷見線・新湊線跨線橋の歩道から、返コキへのコンテナ積み込み状況で運行時間を推定するしかありません。少なくとも昼のJR貨物到着以降のコンテナ積み込み作業完了～14:00までには高岡貨物駅へ持っていくと思われす。 土曜日の空コキの押し込みはある場合とない場合があって、土曜の午後積み込みがなければ月曜朝イチの引き取りはないのでしょうね。また、別の情報では11時台は貨物駅からのコキの押し込みというケースもあるようで、なかなか読めないところもあります。絶対押さえたいということでしたら時間がある程度決まっている平日訪問がベストでした。 ここは荷役線1本、本線の貨物列車往来を考えると、当時の中越パルプ入換の基本形は・・・ ①朝イチ貨物の前の引取り＆到着後押し込み ②11時高岡方面発車後～14時台午後便発車までのお昼の時間帯での引取り＆押し込み ってことだったのでしょうか。17時台～夜発着の編成はD352を使った入換を行わないため、中越パルプへの押し込みや引き出しはないものと思われ、場内ルールは朝イチ引き出しは前日午後にコンテナ積み込み、昼前後引き出しは午前積み込み ってルールだったのかな。 ※場所はこちら→ GoogleMap |
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■時系列：工場からの引取 午前 |
・高岡貨物駅からやってくるスイッチャーは新湊線との分岐でポイント切り替えのため一旦停止。専用線へ進入します。 １ ２ -2011.7.13
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・ずんずん進んで工場へ入っていきます。7時台朝イチはD352が入場してました。
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１ ２ -2011.7.13
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・場内へ入ってきて・・・
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１ ２ ３ -2011.7.13
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・前日に積み込み作業が終わっているコキ編成に連結。安全確認のためコキをチェックしていきます。
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・構内の荷役線は２本。ただし建物内に伸びているほうは使っていないようです。手前の広い部分を使ってコキ１つずつを積み下ろしします。
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１ ２ ３ ４ ５ -2011.7.13
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・確認作業が終わると出場です。工場内作業中は新湊線本線を閉鎖にしているのでしょうか、ポイント切り替えは入場時のままにしています。
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１ ２ ３ -2011.7.13
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・職員が1人下りて列車を本線へ引き出します。下りる職員はあとでポイントを元に戻す役目です。
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・貨物駅手前にある踏切前で一旦停止。踏切操作をして、かつ職員を乗車させて駅へ向かいます。駅へ帰って引き出しはこれで終了。
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■時系列：工場への押し込み 午前 |
・JR編成到着後、工場へ向け推進運転でコキを押していきます。 １ ２ -2011.7.13
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・この鉄橋は少ないながらの撮影ポイントでしたが今はＪＲ機の入換とあって面白みが半減しました。
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１ ２ ３ -2011.7.13
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・分岐点でのコキ放置運用のため、スイッチャーはすぐに帰ってきます。ここの踏切、断続的に遮断機が下りっぱなしになるため朝のラッシュと重なって大渋滞になります。
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１ ２ ２ -2011.7.13
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■時系列：工場からの引取 お昼時 |
・高岡貨物駅からスイッチャーが単機で分岐点までやってきます。荻布とのタイミングもあるのでしょうか、荻布スイッチャーを待つ場合と、すでに荻布が引き出して分岐点までコキを持ってきてる場合もあるようでした。この日は荻布待ち。 １ -2008.8.2
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・荻布がもたつき高岡産業職員さんは少々ご立腹？。やっと出場してきました。
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１ ２ ３ ４ -2008.8.2
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・分岐点まで持ってきた荻布君は連結を外すとそそくさと車庫へもどっちゃいます。なんかお互い仲悪そう。
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１ ２ -2008.8.2
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・続いてD352が引き出してきた編成に連結。引っ張り出します。しかしなぜ少しの距離に２つのスイッチャーが使われていたのか不思議です。
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・午前と同じく踏切操作をして高岡貨物駅へ向かいます。これでお昼時引き出しが終了です。
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■時系列：工場への押し込み お昼時 |
・午前と同じ、D352が推進運転でコキを押し込みます。荻布君が来るまでほったらかし。荻布君は時間にルーズです。 １ -2008.8.2
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・お昼休みが終わったのでしょうか、荻布君が出てきました。コキにそのままくっついて工場へ押し込んでいきます。
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・所定位置に止めると連結器を切り離し・・・
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１ ２ ３ -2008.8.2
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・あれぇ～、もう帰っちゃうの？これって入換？作業はあっという間に終了。Ｄ３５２がなき今も同じような入換をしているようです。
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１ ２ ３ -2008.8.2
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・うーん、D352がやっちゃえばいいじゃんと思うのですが・・・やはり恐るべし高岡港の掟があるから？と思ってしまうのは私だけかな。。。しかしながら一番消えそうだった荻布くんが最後まで残るとは・・・。
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１ ２ -2008.8.2
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■場内 |
・ここは結構単純な荷役線配置。実は氷見線にもすごく近いところに位置しています。 １ ２ ３ -2011.6.18 |
