解説

#本専用線はすでに廃止されています。

JR新湊線高岡貨物駅南から中越パルプ工業高岡工場(能町)と荻布(オギノ)倉庫へ2本の専用線が伸びています。高岡貨物駅と万葉線高架橋との間に分岐点があり、南北に線路が伸びています。北側へ伸びる路線は荻布倉庫へ、南西側へ伸びる路線は中越パルプへ伸びています。

荻布倉庫はセメントサイロを持っており、2005年春までデンカセメントの貨車が発着していました。その際セメント専用線が廃止となりましたが、スイッチャーはなぜかそのまま残り、本線と車庫がつながる部分も生き残って中越パルプの専用線の入換業務を行っています。

荻布のスイッチャーはこの2本の専用線だけを行き来し、新湊線上を走ることはなく、専用線内で完結。高岡貨物駅には出て行きません。荻布倉庫のスイッチャー車庫~中越パルプ場内だけを走ります。

かつては高岡貨物駅の入換を行っていた高岡鉄道産業のD352がコラボで中越パルプ専用線の貨車の出し入れをやってましたが2014年春に専用スイッチャーによる入換は廃止となってます。


#かつて連動していた「中越パルプ専用線」はこちら、「高岡貨物駅」はこちら


入換風景

以前の中越パルプの貨車入換は平日は朝7時半~9時とお昼前後の2回あって、朝の場内押し込み、お昼前後の引き出しと押し込みをやってましたが2014年春の改正以降は午後の引き込みと押し込みのみとなってしまいました。

昼前入換は、1300あたりに荻布倉庫事務所脇にある車庫から荻布の赤のスイッチャーが出場、中越パルプからの貨車の引き出しを行います。高岡貨物駅からそれを引き継ぐJR機が専用線分岐点まで単機で迎えに来ます。

荻野スイッチャーは場内に入って積み込みが終わったコキ編成に連結。分岐点までコキを引っ張ってきます。分岐点でスイッチャーが切り離されると、すぐに車庫へ戻ってしまいます。

今度はその反対の入換。1時間後くらいでしょうか、貨物駅からJR機が推進運転でコキ編成を押してきます。分岐点から専用線へコキを押し込んで専用線側に編成が入り込むところまで押し込み(荻布スイッチャーが連結されればそのまま押し込むだけの状態にする)。作業が終わると貨物駅へ単機で帰ります。

このコキの送り込みは1500頃にヒョロヒョロやってきます。放置されたコキ編成を中越パルプ内へそのまま押し込んでいきます。押し込みが終わるとスイッチャーはもといた車庫へそそくさと帰還。5分ほどの作業なので、わざわざ荻布が動く理由がよくわかりません。

以前は1日2回、さらに土曜日も運転でしたが、今は1日1回原則平日のみとかなりさみしくなりました。このままだと廃止される日もそう遠くなさそうです。


撮影ポイント

荻布倉庫サイドは18号倉庫脇のヘロヘロレールがいけているのでお勧め。踏切脇から簡単に撮影できます。いつ出てくるかわからない気まぐれスイッチャーなので、分岐点のコキ放置を目撃したらすぐに線路脇にあるゴルフの打ちっぱなし場横へ移動、待機するのがベターです。

ただ踏切先少し先に行くと荻布倉庫の敷地に入りますので必ず踏切あたりで陣取りましょう。ここは結構トラックの出入りが多いので注意が必要です。

また中越パルプ場内は南側を走る国道415号線高架橋から場内含めすっきりとした写真が撮れます。また分岐点付近は能町口駅前のサークルK脇の行き止まり道の突き当りがちょうどそのあたり。ただここからの撮影はちょっと難しいのであまりお勧めしません(柵が高い)。


 GoogleMap

PHOTO GALLERY

■時系列:お昼時入換~引き出し
・朝イチ運用の逆、中越からの出荷コキを引っ張り出します。かつては高岡産業のスイッチャーとコラボしてました。この日は所定時刻よりものんびりしすぎてD352のタイフォーンが・・・早く出てこい!と怒っているご様子。。。

    -2008.8.2

・あわててスイッチャーが出てきました。

   -2008.8.2



・車庫と踏切の間で交換設備?のようなレールが2本に分かれます。どうも左右どちらも使うようで、この日は車庫に向かって右側を使いました。

     -2008.8.2


・ほんとへろへろレールなんですよねえ。踏切前で一旦停止。

    -2008.8.2



・踏切を越えてそのまま中越場内へ直進。

     -2008.8.2



・場内へ入ってそのままコキを引き出し、分岐点で連結を外してすぐに車庫へもどります。

   -2008.8.2




■時系列:朝入換~押し込み(今は朝便廃止も押し込み手順は同じ)
・8:50頃エンジン始動、車庫からゆっくり出てきます。今はお昼が終わってからかな? この日は久々に行きましたがスイッチャーはきれいに塗り替えられセメント時代の汚れもなくなりました・・・と思ったら形式が変わってます。窓の位置が違うので別のスイッチャーに変わったみたいです。

      -2011.7.13

・荻布は運転士と作業員の2名1組。ヘロヘロ線路をやってきます。ここのアプローチ、なかなかいい感じで好きなところです。

      -2011.7.13


・1カ所公道の踏切がありますが遮断機がないため、作業員が下りて安全確認を行います。そのため踏切前では一旦停止となります。

    -2011.7.13


・ここの踏切では間近でスイッチャーを見れます。

       -2011.7.13



・中越パルプへ向け進んでいきます。草ぼうぼうの線路は廃線さながら。

     -2011.7.13



・朝イチ始業はコキの中越パルプ場内への押し込み作業。

      -2011.7.13



・中越での作業はあっという間、すぐにスイッチャーが戻ってきてそのまま車庫へ入っちゃいます。ほんの数分だけの出場です。

     -2011.7.13




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