解説

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捷運文湖線は捷運の他路線とは違う新交通システムの路線で、全線高架橋の上を走ります。開業時は木柵線と名乗った文山線とその後延伸部分である内湖線を併せて呼ぶ総称です。松山線開業後は路線番号「1」の1号線となりました。

文湖線はフランスの新交通システム方式(VAL)を採用。全列車無人での運転となっています。当初開業区間である木柵~中山國中(旧名称:木柵線)開業までには、当時世界最大の賄賂が動いたといわれる悪名高き路線です。

試験運転中もシステムダウンや車両火災など災難が続きで、路線完成から開業までにも、ずいぶん時間がかかりました。

1996年3月、当初予定の1991年から5年遅れで開業にこぎつけ、なんとか運行を開始するものの、システムトラブルや故障が多発。安定するまでしばらく時間がかかりました。

2009年7月4日には、中山國中から先、松山空港、内湖地区を経て南港經貿園區まで繋ぐ「内湖線」が完成し直通運転がスタート。一時的に木柵内湖線と名乗ってましたが、略称読みすると発音が悪いとして10月に木柵を文山に名称変更、現在の名前となりました。
また、内湖線開業を機にボンバルディア製の新車が導入され、2タイプの列車が走る形となりました。

ただ、この内湖線開業も、文山線開業時と同様、システムエラーからしょっちゅう止まり、一時はメンテナンスのための週末運休が続くなど大混乱していました。現在はトラブルもなくなり、平常に戻っています。


沿線風景・路線紹介

起点の動物園駅はその名の通り台北動物園の前にあり、日祝日は行楽客で混雑します。この台北動物園に最近パンダがやってきたことから休日はかなり混雑しており、動物園の混雑状況も主要駅に案内パネルを設置するなどしてリアルタイムの情報が流されています。猫空へのロープウェイもここが乗り換え駅です。

動物園駅を出て川を渡り、麟光付近から山間を走ります。このあたりにはトンネルもあり、運転席のない先頭車両に乗ると遊園地の乗り物に乗った気分に浸れます。

台北中心部は復興路の上を走り、中山國中を過ぎて大きくカーブし松山空港の下へ進みます。松山機場駅は地下駅で滑走路下を走ることから次の大直までは駅間が長くなっています。

大直から先は内湖路を通って南港まで走ります。 劍南路には観覧車つきのデパートがあり、内湖線開業後は大賑わいとなっています。ここから内湖にかけては住宅街が広がり、市内まで少し不便だったところもこの内湖線が開業したことでかなり便利になりました。

終点の南港展覽館駅は板南線(南港線)との接続駅。内湖から信義区への移動がとても楽になりました。


撮影ポイント

ほとんど高架橋を走るため、駅からの撮影が中心となります。文山線エリアであれば駅ホームから容易に撮影が可能です。内湖線エリアは防音壁などから、撮影できるところが限られます。ガラス越しになりますが西湖駅から俯瞰気味に。東湖駅からはカーブをうまく処理しての撮影が可能です。

また、太湖公園南側の山から白鷺湖を入れた大俯瞰が撮影できます。

PHOTO GALLERY

 ★文山線



■動物園

・駅を出て少しいくと名前のとおり動物園があります。また近くの河川敷にはサッカー場などもあるので週末には多くの人が利用します。都心と違ってこのあたりは山が迫り緑も多く、手近なハイキングに向いているようです。ここの動物園、意外と大きくてのんびりできます。しかも値段が安いので緑が恋しくなったらここへくるのも一計です。なお、動物園駅の先に車庫があります。

    -2000.4.30
         10 -2006.11.4   



■動物園~木棚

・動物園ホームから撮影。ホームドアはついていますが駅に冷房が入ってないのでドア以外はオープンなつくりになっています。

     -2000.4.30      -2006.11.4   


■木柵~萬芳社區

・萬芳社區ホームから撮影。勾配を上ってくるシーンが撮れます。

      -2007.5.3   


■萬芳社區

・駅周辺には何もなく、少し小高い丘の開発団地の最寄り駅となっています。

    -2007.5.3   


■萬芳社區~萬芳醫院

・萬芳社區ホームから撮影。緑の中を新交通システムが走るというのは少し合わない感じがあります。

       -2007.5.3   


■麟光~六張犁

・いわゆる台北らしい町並みの中を走ります。

   -2000.4.30   


■六張犁~科技大樓

・路線がぐにゃぐにゃ折れ曲がるこの辺りは駅からも撮影しやすい。六張犁駅の跨線橋かホームから撮ります。

       -2000.4.30

・こちらは科技大樓駅の跨線橋から撮りました。

    -2006.11.4




■科技大樓

・木棚線にはホームドアが完備されています。

    -2005.3.6


■科技大樓~大安

・このあたりは直線区間を望遠系で撮影するのに向いています。

    -2005.3.6    -2007.5.1   -2013.4.29


■大安

・木棚線の高架駅はたいてい1本の柱で全体を支える構造になっています。大きな地震の時にはちょっと心配です。信義線が開業すると乗換駅になります。

   -2004.7.19  -2013.4.29


■大安~忠孝復興

・この界隈には朝食屋が立ち並びます。お粥や豆乳などのさっぱりごはんはGood。

     -1998.2.11
       -2013.4.29  10 -2014.8.10



■忠孝復興

・板南線ホームから文湖線ホーム高さまでを結ぶ長いエスカレーターが見どころの1つです。

   -2010.4.17


■忠考復興~南京復興

・忠考復興から。両脇にマンション、下は食いもんや、典型的な台北風景の中を走ります。

    -2000.5.1   


■南京復興

・松山新店線との乗換駅。松山線開業前までは南京東路と名乗ってました。

   -2015.2.6      


■南京復興~中山國中

・このあたりは繁華街というよりビジネス街という感じです。中山國中ホームから。

     -2006.11.4   

・文湖線となって車両が入れ替わった今はこんな感じに。

    -2009.9.20   




■中山國中

・以前の様子。かつてはここで折り返してましたが今はそんな雰囲気はなくなっています。

      -2006.11.4   




 ★内湖線

■松山機場

・文湖線ではめずらしい地下駅。空港の玄関駅として天井を高くした開放的なつくりとなっています。

    -2009.9.20      -2015.2.7   


・駅の外はすぐに空港。都心からの移動はとても便利ですがこの新交通スタイルだと荷物がある旅行者にとってはとても狭くて不便。

     -2015.2.7   




■大直~劍南路

・劍南路駅西側ホーム端から。

    -2015.2.7   


■劍南路~西湖

・劍南路駅東側ホーム端から。この駅は巨大モール美麗華百楽園の最寄り駅。

    -2015.2.7   


・西湖駅から。内湖路は大きな道ではないため、妙にせせこましい感じのところを走ります。台湾らしい風景で真新しい車両というのがちょっとアンバランス、かな。

      -2009.9.20   




■西湖

・郊外電車の高架駅という感じ。規模が小さいため地方都市交通のような感じも漂います。

     -2009.9.20   


■内湖~文德

・文德駅東側ホーム端から。結構狭いところを走っています。

           -2015.2.7   


■葫洲~東湖

・結構山間の狭い谷あいを走るので、ぐにょぐにょ線路です。

    -2009.9.20   



■東湖

・内湖線のほうは文山線よりもホームにゆとりがあり明るい感じがします。

     -2009.9.20   


■南港展覽館

・駅の作りは立派でたの文湖線の駅の中では一番の大きさじゃないでしょうか。

     -2009.9.20  -2011.5.3   

・南港線がつながっていなかったときは案内に従い駅を出ると南港駅までの無料バス乗り場がありました。

     -2009.9.20   




□旧車両

・以前の文湖線車両は無人運転のため先頭はガラス張りの特等席。各車両の行き来はできず、1両ワンボックス構造となっています。座席は鉄道線同様プラスチック製で黄色を基調としています。

    -2007.5.2   


□新車両

・ブルーのプラスチックシートになり清潔感は出ましたが、ロングシート化で妙に狭苦しくなりました。評判もとても悪いようです。

    -2009.9.20   


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