解説

#捷運全体はこちら、新北投支線はこちらで別途紹介

捷運淡水信義線は、淡水~中正紀念堂を成す淡水線と中正紀念堂~象山を成す信義線を1つの系統で走る路線です。2014年11月の松山線開業後はこれまで色で路線名を読んでいたのを番号制に変更、もとは紅線と呼ばれていた淡水線・信義線も路線番号「2」となりました。

淡水信義線は最初に淡水線淡水~台北が開業。もともとこの区間は台鐵淡水線として地上を列車が走っていたのですが、1988年に廃止し、大半の区間をこの捷運として作り直されました。とはいえ、完成は廃止後10年近くがたった1997年3月に淡水~中山までの部分開業となり同年12月にやっともとの台北駅とつながる形となりました。

その後、1998年に中正紀念堂までの区間と中和線と新店線が開業。淡水線と中和線・新店線との相互乗り入れがスタートします。行き先表示が南勢角行きはオレンジ、新店行きは緑のラインが入ってました。2012年に中和線と新荘線との乗り入れが始まると中和線との乗り入れは廃止され、新店線と淡水線で相互乗り入れとなります。2013年、信義線が開業すると淡水線と信義線・新店線で相互乗り入れとなり、この2014年11月に松山線が開業して、やっと当初の目標どおり、信義線と淡水線との相互乗り入れとなって、淡水~象山がつながることとなりました。

路線は象山~民権西路で地下を走り、圓山手前で地上に出て北投まで高架上を、淡水までは立体交差化された地上を走ります。途中駅北投からは温泉で有名な新北投への支線が分岐しています。車両基地は北投の北側にあります(復興嵩駅横)。

運転系統は淡水~象山のフル運転と北投~大安の区間運転の2系統となっています。台北中心地での乗車機会アップが図られています。

使用される車両は導入初期から走るC301と最近導入されたC381が主力車両となっています。ホームドアが主要乗換駅などに設置され信義線部分はすべて天井からのホームドアが設置されています。淡水線高架部分では騒音対策として防音壁設置が進められ、走行写真が撮りにくくなりました。ホームドアも徐々に設置が進められ効果部分での撮影も難しくなりそうです。




沿線風景・路線紹介

沿線には有名どころがいくつかあり、ホテルも沿線に多いことから、旅行者が利用する機会も多い路線です。また他の路線と違って地上風景を楽しめるのもポイントの1つです。

信義線から上る形で紹介すると、象山は信義再開発地区の外れでちょっとさみしいところ。次の台北101はその名の通り、シンボルの101の最寄り駅。板南線市政府駅までの間が信義開発地区でデパートや映画館などおしゃれな繁華街となっています。

東門から中正紀念堂のあたりは有名観光スポットが固まる最寄駅で観光客の利用も多いところ。台北は台鐵と板南線との乗換駅でかなりの乗降があります。ホーム転落の危険からホームドアが最初に設置されました。

圓山からは台湾らしい町並みの中を進んでいきます。圓山駅はちょうど台北松山空港の空路の真下にあるため、離発着の飛行機を間近で見ることができます。

次の劍潭は吊り橋構造の駅舎で、捷運紹介の写真によく出てきます。屋台で有名な士林へは次の士林駅で降りるより、ここ劍潭のほうが便利です。士林は夜の屋台で有名、昔の雑然としたエリアも健在です。つづいて、芝山、明德と停車していきますが、車窓は北投までは低層住宅が並ぶ街中を進んでいきます。

北投駅は4線4面ある立派な駅で、新北投支線の乗換駅です。北投折り返し列車は新北投支線側に発着。新北投支線折り返し列車は一番端の専用ホームから発着します。

北投を出ると、右手に大きな車庫が現れます。ここから淡水までは淡水河の河口へ向かって、右岸を進んでいきます。各駅付近は新興住宅地として開発されマンションが林立しています。

終点1つ前の紅樹林駅付近は台湾で数少なくなったマングローブ林が残るところ。ハイキングコースも設定され、週末のショートトリップに訪れる人も多くいます。終点の淡水は古い漁師町で、台湾からの身近な観光スポットとして、また、若者のデートコースとしても人気が高いところです。

最近は川べりをきれいに整理し、台湾版お台場の雰囲気になりました。天気のいい週末だとたいへんな混雑になります。


撮影ポイント

地上走行区間が多いですがほとんど立体交差化されており、写真が撮れるところは限られます。駅撮なら線路の形状や障害物が処理しやすい、明德、唭哩岸、北投、復興嵩、紅樹林駅がお勧めです。

線路沿いだと竹圍の紅樹林側トンネル出口上で赤い橋をバックに撮れる有名スポットが、紅樹林駅屋上にある駐車場からは金網越しになりますが編成写真やマングローブ林を行くシーンが撮影できます。

PHOTO GALLERY

■淡水

・大きいつくりの終着駅。駅前はかつての淡水駅構内を公園に作り変え広々としています。目の前には淡水が流れ、淡水沿いに海に向かってしゃれた店が並びます。休日にはカップルや家族連れで混雑します。オランダ統治時代の建物なども残ります。

      -1998.2.11   -2005.3.6   


■淡水~紅樹林

・数少なくなったマングローブが残る区間。淡水流域ではここ紅樹林周辺だけになってしまいました。

   -2001.5.2   -2005.3.6   -2009.9.20


■紅樹林

・ホーム端から望遠系できれいにまとめれます。

     -2001.5.2

・跨線橋のガラス越しからもなんとかOK。ちなみにここはもう新店行きは走りません。

     -2009.9.20



・沿線開発が進み、このあたりは台北のベッドタウンに。現在もマンション建設が続き発展中。

     -2009.9.20




■紅樹林~竹圍

・紅樹林駅上の駐車場から撮影できます。金網越しですがレンズ絞りを開放にすればOK。

    -2001.5.2     -2009.9.20


■復興崗~北投

・北投真ん中ホームから淡水方向に。光線状態は午前中のほうがいい感じです。かつては防音壁がなかったのですが・・・

    -2005.11.4

・今は淡水行きホームからでしかうまく撮影できません。

       -2011.9.16




■北投

・4線3面ホームの大きな駅で近代的なデザインが特徴です。

      -2005.11.4   

・北投始発があるので座りたい人が乗り換えるケースも多いです。

     -2011.9.16


・北投真ん中ホームから台北方向に。曇天時がお勧め。今は防音壁ができて、この角度ではちょっと撮影はむずかしいかもしれません。

    -2001.5.2




■北投~奇岩

・奇岩駅ホーム北投方向に向けて。複雑な高架がアクセントとなります。午前が順光。防音壁の処理がちょっと難しいです。

            -2014.8.10


■奇岩

・この駅にもホームドアが設置されます。

    -2005.11.4  -2014.8.10


■唭哩岸

・大屋根のアクセントが淡水線各駅のチャームポイント。

   -2009.9.20


■唭哩岸~石牌

・唭哩岸駅ホームから。夕方台北方向が順光になります。望遠系で綺麗に撮れます。奇岩方向は出入り口で撮影不可。

    -2005.3.6      -2005.11.4     -2009.9.20


■石牌~唭哩岸

・石牌駅ホーム北投方向に向けて。防音壁設置後の貴重な撮影ポイントとなってます。午前が順光。

           10 11 12    -2014.8.10


■石牌

・いずれはホームドアが設置されます。撮影はお早めに。

      -2014.8.10


■明德~芝山

・防音壁ができてからはすっきり写真を撮れる駅が限られるようになりました。ここ明德駅芝山サイドは意外とまだ以前のような写真が撮れます。

      -2011.9.16

・尻追いでもまあ、写真が撮れます。ここはあまり特徴ないので1本撮れば十分かな。

      -2011.9.16




■士林

・屋台で有名な士林夜市は1つ手前の劍潭のほうが便利です。

    -2000.4.30   


■士林~劍潭

・士林駅から台北方向を狙う。曇天時がおすすめ。ただここも防音壁でうまく写真が撮りにくくなっています。

    -2000.4.30   


■劍潭

・つり橋構造の綺麗な駅です。士林夜市はこの駅からすぐ。

   -2005.3.6     -2007.5.1

・すべての列車が実はワンマン運転。運転手が乗降確認をしていきます。混雑時に整理員がホームに立つのもそのためです。南勢角行きはかつて中和線と乗り入れていた時代のものです。

       -2011.5.3



■劍潭~圓山

・圓山ホームから。この区間は駅撮はちょっと無理があります。

     -2011.5.3


■圓山

・花博アクセス駅だったことからホームドアが設置されました。ただホーム端に行けなくなって駅撮は不可能となってしまいました。

     -2011.5.3


■民權西路~圓山

・台北駅前の三越の展望台から撮影。クリアに晴れるといい写真が撮れるのですが台湾になかなかそんな天気がありません。しかも展望料金も高いので何度も行くところでもありません。

   -1998.2.11   


■民權西路

・コンコースは地上にあり、明るい雰囲気。駅舎を作れるのはここがかつて地上を走っていた名残ですね。

   -2011.4.2    -2013.4.30

・地下のホームは天井が低い、地下鉄らしい駅です。旅客増でホームドアが設置されました。

     -2011.4.2    -2013.4.30




■中山

・かつて乗り入れていた松山新店線との乗換駅。ホームドアも設置されましたね。

      -2015.2.6      


■台北

・乗降客が多く、平日ラッシュ時と休日はすごい人になります。ホームドアを設置するのもわかります。

     -2007.5.1    -2013.4.30   


■中正紀念堂

・政治の中心地とあって豪華なつくり。駅名標も石彫です。現在は台北駅同様のホームドアが設置されてます。

      -2010.4.17


■東門

・新莊線との乗り換えは同一ホームという構造。2層式になっていて途中の長いエスカレーター途中には龍とか門のオブジェが・・・。

           10 11 12 13  -2014.1.12


■大安

・文湖線との乗り換え駅。長いエスカレーターがホームまでつながります。

       -2014.1.12


■台北101/世貿

・その名の通り101ビルに直結の駅。信義地区の南側へのアクセスがとてもよくなりました。

            -2014.1.12


■象山

・暫定終着駅。雰囲気は南港駅のような感じ。真新しい感じはいいですね。列車の到着案内などの表示機器が変更されたりしています。

           10 11 12 13  -2014.1.12


◇車内(C381)

・新型車両C381を集中して使われているのでとても新線らしさが漂います。液晶モニターも標準装備になりました。路線図は今は途上ということでちょっとややこしい状況です。

       -2014.1.12

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