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鉄道がある風景

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Page Start 2014.11.23 最終更新日【2014.11.23】
「深澳線(海科館線)」--シェンアオシェン




DATA
台灣鐵路管理局
深澳線 6.0km

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解説
東部幹線宜蘭線瑞芳駅から分岐する海科館駅までの路線は、もともと1989年8月に旅客輸送を廃止した深澳線を活用し2014年1月9日に新たに深澳線として開業した路線です。旅客廃止後も登録上は深澳線のままですが、一部案内板や時刻表は「海科館線」を名乗っています。

2013年12月にプレオープンした國立海洋科技博物館への新たなアクセスルートとして、また、休日渋滞が激しい基隆・野柳~九份・金爪石の軽減も見込んで廃線を復活。海科館駅を博物館最寄場所に新設して整備し直しました。

旅客廃止は1989年と時間がたってましたが2007年9月までは貨物線として深澳火力発電所への石炭輸送を行っていたため、深澳までの軌道は比較的きれいに残っていました。開業コストは瑞芳駅の専用ホームの設置と海科館駅の整備のみで、低予算でオープンさせています。

運行される列車は平渓線などに使われているDC1000型が使われ、3-4両編成で入線可能です。タブレットが使われ、瑞芳駅の出発時受け取り、到着時返却の運用をしています。開業時は瑞芳~海科館を単に列車が行ったり来たりするだけでしたが、2014年7月のダイヤ改正で平溪線と相互直通運転(海科館~菁桐)となり観光色が強くなりました。


沿線風景

始発駅となる瑞芳駅は専用のプラットホームが使われます。瑞芳駅を発車した列車はしばらく宜蘭線と並走するも右へカーブを切り藪の中へ入っていきます。景色はごちゃごちゃして車窓は楽しめません。軌道が貧弱なのかかなりの低速で走行します。線路は海へ下るような感じで敷設されており、緩く下っていく感じです。

4.2kmの道のりを10分もかけて終点の海科館駅に到着。真新しいホームと駅前が公園風広場として整備されています。ここは屋根付き待合ベンチがあるだけの無人駅で、平日はがらんとしています。近所の人が列車を使っているようで、海洋科学館への来場客や行楽客以外の利用もあります。

列車は到着後お客さんをおろし、さらに先に進んでいきます。乗務員の休憩ブースがないからでしょうか、林口線と同様、トンネルの先にある折り返し点まで列車を進めここで待機。発車時刻前に折り返して海科館駅へ戻ってくる運用となっています。

折り返し点は深澳線時代の廃駅八斗子駅を活用。運転手や車掌は発車時刻までホームに降りて休憩します。ちなみにここからの乗車はできません。

レールはこの先深澳まで伸びて休止状態となってますが、八斗子すぐのところに車止めがあり、復活はむずかしそうです。


旅メモ

平日の乗車券の販売はありません(休日は係員がいる?)。悠悠カードのタッチパネルはあるので、台北からくる場合は悠悠カードを使って来るのが便利です。自動券売機では記載されていなかったりするので、その場合は窓口で購入、帰りは無札になるので往復で買うのがポイントです。

また終点の海科館駅から海洋科技博物館へ行くのと逆方向、トンネルのある丘を越えると海岸に出ることができます。お店などはありませんが近くで海を見れるのでこの辺りをぶらぶらしてもいいでしょう。

平溪線への訪問も予定されている場合は、「平溪、深澳雙支線一日週遊券」を買うのが便利。猫の街である猴硐や秘境駅の三貂嶺も途中下車できます。1日券は台北駅か瑞芳駅で購入できます。


撮影ガイド

沿線は低木や雑草が多く、すっきりした写真を撮れるのは瑞芳駅を出て宜蘭線と並行に走るところと、海科館駅周辺のみ。お勧めは折り返し点の旧八斗子駅あたりで停車中の列車を海を絡めての撮影。景色としてはここが一番いいと思います。

ちなみに旧八斗子駅あたりは景色がいいので、再整備して運行を延伸する話が出ています。車止めは八斗子駅の先100mほどのところにあるのもそういう意味を含んでるかもしれません。



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