ニュージーランドの鉄道 TITLE
鉄道がある風景

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Page Start 2009.9.21  【最終更新日 2008.9.21】
「The Kingston Flyer
(キングストン・フライヤー)
大自然の中を行くSLはウェカパス鉄道と互角

DATA
The Kingston Flyer
Kingston - Fairlight

キングストン・フライヤー WEBSITE


撮影地ガイド
大半を原野の中を走るため、両端駅付近で撮影することになります。人工物がなくどこも撮り易いのでお好きなところでカメラを向けてください。

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解説
「キングストン・フライヤー」という少し名前が変わった保存鉄道は、南島のミルフォードサウンドなどの観光拠点であるクイーンズタウン(Queenstown)の南、ワカティプ(Wakatipu)湖の南端のキングストンという小さな町が拠点です。路線はこのキングストンから南へ14km行ったフェアライト(Fairlight)までを結びます。

この鉄道の目玉はSLの動態運転が夏季期間中毎日運転されること。観光地に通じる道路沿いにあるため、いろんな旅行パッケージにも組み込まれます。また風景もすばらしく、人工物がまったくない草原の中を進む様はなかなかのものであります。

もともとこの鉄道は、南本線のゴア(Gore)から分岐し、途中ラムズデン(Lumsden)を経て、ガーストン(Garston)、フェアライト、キングストンを結ぶ路線でした。キングストンからはワカティプ湖を船で横断し、クイーンズタウンまでを結んでいました。

しかし、1945年に定期運行を停止、以降季節運転ということで1957年まで使われます。しかし、その後は臨時扱いでの不定期列車のみの運転となり廃線状態となります。キングストンでのSLの方向転換はすべて人力!必見!

1971年にニュージーランドでの最後のSL列車が廃止されますが、文化遺産としてSLを残そうということになり、この路線に白羽の矢が当たります。

1971年12月からゴア~キングストンでSL列車の運転が再開。評判は上々で夏休みシーズンになると各地から人が集まりました。しかし1979年にラムズデン~ガーストンの鉄橋などが洪水で流され運転不通に。鉄橋の復旧には多大のコストがかかるとしてガーストン~キングストンのみの運転に短縮する方向で話が進められます。

しかし結果としてはさらにキングストン寄りのフェアライト~キングストンでの復旧に縮小され、1982年に再出発、現在に至っています。

沿線風景ですが、起点のキングストン駅は国道から街に入り一番奥のところに位置します。もともと船でクイーンズタウンと接続していたので今も湖岸に駅が存在しています。

駅構内は給水塔や駅舎が残る懐かしい雰囲気が漂い、昔ながらのSL、客車の編成はなかなかマッチングしています。キングストンには転車台も現存し、今も使われています。

キングストンを出ると少しだけ住宅の裏庭のようなところを走った後、進路を右にとり草原の中へ進んでいきます。人工物はほとんど見えず、荒野の中を走る風景は味があります。このあたりは氷河が削った地形となっており、山が近くまで迫って独特の雰囲気となっています。

ゆっくり列車は進み、原野から国道と平行して走るようになると終点のフェアライト。30分の短い旅ですが、十分に満足できるものです。フェアライト駅の周りには何もなく、駅前には国道だけが走ります。観光コースに組み込まれることが多く、ここでバスから乗り換えるお客さんが結構います。

フェアライト駅はデルタ線を持っており、機関車はこのデルタ線を使って方向転換します。付け替えが終わって休憩後、再びキングストンへ向かいます。

運転は午前と午後の2往復設定され、観光シーズンの10月~4月まで(クリスマスは運休)運行されています。SLはAB795とAB778の2台を持っています。


旅メモ

クイーンズタウンは湖畔に面した美しい町 ここへの訪問は足が悪く、観光ツアーに参加されるか、レンタカーでの訪問をお勧めします。レンタカーでクイーンズタウンへ行く場合、マウントクック側からかゴア側か、どちらからかのルートとなるので、訪問時にちょっと立ち寄る感じで訪問して見てはいかがでしょうか。途中のドライブコースもなかなかの風景で楽しく運転できます。

なお、この道路は観光コースとなっているためスピード違反の摘発をよくやっています。くれぐれも安全運転に心がけてください。




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