解説

NSBベルゲン線は北欧で一番高所を走る路線です。冬場の強風と大雪で保線泣かせといわれる路線ですが、氷河が削った山々を貫く、ヨーロッパでも屈指といわれる風景の美しい有名な路線で、首都オスロとノルウェー海を臨む第2の都市ベルゲンとを結びます。

列車はオスロを出発すると田園風景を車窓に写しながら、Golに到着。ここから山登りが始まります。Geiloはナイフや鎌といった金属装飾で有名な工業都市。スキー場でも有名です。Ustaosetを過ぎさらに山を登っていきますが、風景は最果ての世界のような荒涼とした雰囲気(車窓)になってきます。

Finse(フィンセ)はベルゲン線最高地点の駅。標高1222mに位置します。山間を進むとフロム鉄道の接続駅Myrdal(ミュルダール)に到着。フィヨルド観光のお客さんがどっと降ります。

再び不思議な光景をとおり、集落が見えてきたらVoss(ヴォス)に到着。フィヨルド観光の拠点でもありスキーのメッカでもあるこの街は人口6000人ほどの小さな町。駅裏手のロープウェイを登ると湖に面した街が一望できます。

湖に沿って谷あいを進んでいくと終点Bergen(ベルゲン)に到着。駅は終着駅らしいたたずまいでなかなかいい感じです。ベルゲンの町は古く、ハンザ同盟時代の遺構も残されていて歴史由緒あるところです。町並みも美しく、特に海沿いに立つカラフルな三角屋根の並びはベルゲンを代表する美しいところです。なお、ベルゲンには、町が見渡せるフロイエン山へ登るケーブルカーがありますのでこちらも立ち寄ってみてください。

列車は1日3~7便、うち1本は夜行列車です。所要はオスロ~ベルゲンがだいたい7時間で、直通は急行列車、区間運転は普通列車で赤茶色の古風な短編成の電車がいったり来たりします。最近急行列車は「シグナチュール」といわれる振り子式の新型車両へ置き換えが進んでいます。



PHOTO GALLERY

 Oslo Sentralstajon-1998.9.21 (客車)

 Oslo Sentralstajon-1998.9.21 (ICE)

 Oslo Sentralstajon-1998.9.23 (ベルゲン行き 通称「ベルゲン急行」。)

 Oslo Sentralstajon-1998.9.23 (電気機関車)

 Oslo Sentralstajon-1998.9.23 (ベルゲン急行の行き先表示)

 Oslo Sentralstajon-1998.9.23 (ベルゲン急行の乗車口。442号車?)

 ベルゲン急行ファミリーコーナ-1998.9.23 (このコーナーのある列車は時刻表にクマさんマークがつく。)

 Voss駅-1998.9.23 (電車)

 Voss駅-1998.9.23 (Voss駅の駅舎)

 Voss駅-1998.9.23 (Voss駅の時刻表。ちなみにTog=列車、tider=時間、Fra=from、Til=toの意味。)

 Voss駅-1998.9.23 (電車)

 Voss駅-1998.9.23 (電車)

 Bergen駅-1998.9.23 (この駅はただいま工事中。)

 Bergen駅-1998.9.23 (動きだした電車に飛び乗った人がいて急停車した。)


 ※撮影: Kazumoto Ogawa