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Page Start 1999.1.4 最終更新日【2013.2.18】
名古屋鉄道 八百津線 (やおつせん)
夕暮れの中を進むキハ30。 廃止前には特別のサボがつけられました。
DATA
名古屋鉄道 八百津線

明智~八百津 7.3km
2001年9月30日運転最終日
駅数:5
→明智、兼山口、兼山、中野、八百津
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解説
八百津線は、名鉄広見線明智駅から八百津へ伸びていた非電化路線で、途中交換設備を持たず、レールバスが線内を行ったり来たりする運行が行われていました。

現在の名鉄で非電化というとピンときませんが、1984年に閑散区間の赤字対策として電化路線を非電化にするという手法でこの八百津線を皮切りに、三河線猿投~西中金、碧南~吉良吉田でも行われました。

非電化当初はキハ10という小型のレールバスが導入され、ちょうど国鉄赤字路線問題が話題にもなっていたことから注目を浴びていました。近江鉄道でも同じ考え方でレールバスが導入され、八日市~貴生川で日中を中心に運行されていましたが、ディーゼルと電車の両方を持つ面倒さから1両の電車が新たに改造されレールバスは早くに廃止されています。廃止前に広見線で運行されたいもむし君

またこの導入が影響して国鉄赤字路線の第三セクター鉄道誕生にもレールバス導入が多数行われることとなり、ブームの火付け役にもなりました。

運行は全線閉塞交換なしということで約1時間ヘッドで明智~八百津を運行。朝夕は2両編成も日中は1両で運行され、接続する広見線の閑散路線だった明智~御嵩の日中にもレールバスが使われていました。また車庫が新可児に設けられていたので、新可児~明智に1往復日中での気動車運転がありました。

その後キハ10が老朽化と単軸台車の乗り心地の悪さから1995年に軽快気動車キハ30が導入され、八百津線はキハ30だけの運行となります。この置き換えで気動車の他線への対応余力がなくなり廃止までキハ30が八百津線内をいったりきたりするだけとなりました。

ちなみに余剰となったキハ10はくりはら田園鉄道に2両移動となり、廃線になるまでラッシュ時対応などで使われていました。

2001年10月の八百津線廃止では、同じく名鉄の赤字路線だった谷汲線や揖斐線末端部、竹鼻線末端部も同時に廃止されています。


沿線風景

レールバス転換時からそのうち廃止しますよと言ってたようなものでしたが、それだけの過疎地を走っていたと言っていいでしょう。

明智駅はローカル線の乗換駅らしさがにじみ出ていた駅。八百津線がなくなった今でもその雰囲気を保ったままです。線路はそのまま北へ伸び、小さなサミットを越えて木曽川河川台地を八百津方面へ走行。

田んぼの中にある小さな駅を経て終点八百津。八百津駅は駅舎はあるものの町はずれにあり、木曽川向こうの八百津中心街からも離れたところにありました。川を渡る鉄橋が作れなかったのでしょうね。手頃サイズだったキハ30

かつてはその上流の丸山ダムまでの工事用専用線が延びていたそうですが、その名残だったのか、八百津駅は行き止まり型ホームにはなってませんでした。

現在、当時の路線跡は半分ちかくが道路に、八百津駅跡は分譲住宅となって痕跡はなくなってしまいました。


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