新日本石油岡部油槽所専用線
埼玉県岡谷市
運転最終日:2012年3月30日
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JR高崎線岡部駅からはJX新日本石油岡部油槽所へ延びる専用線がありました。典型的な鉄道路線併設型の油槽所で、本線に並行して側線のような形で延びてるタイプでした。
駅から伸びる1本の側線から2本の荷役線が分岐する単純な構造で、オレンジのスイッチャーが1台(予備機の存在は不明)が入換に使われていました。
岡部には根岸から1日2往復の石油列車が運行されており、入荷と返空それぞれでスイッチャーが動くので1日4回荷役線と駅との間を行き来。平日限定ですが需要が増える冬季は土曜日も動いてましたね。
行き来するとはいえ、入換作業はとっても淡泊。スイッチャは上野方につくルールで、荷物の引取りは単機でやってきて貨車についたら引っ張って終わり。空車はスイッチャーが荷役線から押出して所定位置に持って行ったら終わり。右に行ったり左に行ったりの単純移動しかしません。冬場はタキの編成が長くなり、2分割して油槽所構内へ持ち込みますが淡白さは変わりません。
以前、廃止となった長野の村井油槽所の職員の方に聞いたのですが、ガソリン・灯油の需要減は相当な量で、ピークの半分以下だとか。
この先も量が増える見込みもないし、設備も更新しなければならないなど考えると、昨今の油槽所統廃合が進むのも納得できます。
ここ岡部もそんな事情からなのか、12年春で廃止が決定。予定通り3月末での運行終了となりました。
入換風景(2012年1月現在)
列車の発着に合わせて入換が行われました。朝は700頃に到着する満タキを場内へ入れる作業。4番線に貨物が一旦入線後、1番線駅舎側の側線へ転線。見たことありませんが、構内配線から考えると、一旦高崎側へ引いた後、バックで押し込んでいるのでしょうね。続いてスイッチャーが油槽所から出場。タキお尻についてそのまま引っ張って作業終了。ELは単機で高崎方向へ行ってしまいます。
続いて空タキの返却。930頃、油槽所のゲートがオープン。推進運転で空タキが側線へ押し出されます。所定位置に止まるとスイッチャーはそそくさと油槽所へ戻ってしまいます。1000過ぎ、倉賀野(と思いますが)からELが単機でやってきます。2番線に入線後1番線転線にてバックで側線へ入り込み、空タキに連結。側線から編成を引き出し一旦上野方向に引き出した後、推進運転で2番線に戻り、発車時刻までしばし休憩となります。
午後便はこれと同じことを繰り返します。ここのスイッチャーは入換作業自体がないので、ほんのわずかしか動かず、捉えるのがちょっとたいへんです。たいていスイッチャーが入換であちこち行くのですが、ここはELのほうがあちこち動いて立場逆転って感じです。
冬場はタキが長くなり、荷役線へ2分割して引き込み、返空は側線にて1編成への仕立て(お尻につなぐだけ)が行われます。基本動きは同じでした。
ちなみに側線と1番線とをつなぐポイントはグルグルタイプのポイント切替器となっていました。1つの操作で2つのポイントを動かせるので、グルグル回す手間はありますが、便利はよさそうでしたね。
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