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Page Start 2011.2.19 最終更新日【2012.12.4】
専用線「村井」 JX日鉱日石エネルギー松本油槽所
DATA
JX日鉱日石エネルギー松本油槽所
長野県松本市

最終日
 2011年3月17日

村井~油槽所 0.0km

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解説
専用線「村井」は、JR篠ノ井線村井駅東側に隣接する構内側線タイプの専用線で、専用線施設はほぼ村井駅構内と地続きとなっていました。扱う荷は石油類で、道路1本隔てた新日石の松本油槽所へ送り込まれていました。村井駅の簡易構内図

荷受線は2線あり、3+3両の計6両のタキが受け取り可能となってました。短い待機線2本と小さな敷地でしたが、持てる線路を駆使して貨車の受入・仕立てを行っていました。

ここで活躍するスイッチャーは2台。どちらもタラコ色の2軸のL型DLで、主に動いているのは台座カラーが赤のタイプでした。予備機であろう黒の台座タイプはずっと同じ位置に置かれたままで晩年はほとんど使われてなかったようです。

昨今のオール電化と低燃費車の普及で量が減り、南松本1つで十分賄えるとのことから、2011年春の廃止が決定。最後の荷受日だった3月17日が最終となりました。扱っていた石油類は以降、南松本での荷受けとなることから、2011年冬からは南松本も少なからず扱い量は増えるのでしょう。村井は木造の駅舎が健在。

ちなみに使われていた2両のDLはJR南松本貨物ヤード北側の端っこに置かれ、今後の処遇待ちとなっています(2012.12現在)。また村井駅も構内側線は残るも荷受け施設などは撤去され、油槽所跡は駐車場になっています(2012.12現在)。


かつての入換風景

ここへの荷物は根岸からやってきましたが直接村井で受け取らず、一旦南松本まで行って入換後に村井へやってくるという運転パターンでした。JRの運転は午前と午後の2便ありましたが、午前に荷を持ってきて、午後空車を持って帰るというのが基本パターンとなっていました。オプションで午前便の帰り、午後便の入りで追加タキが入るという感じだったでしょうか(あくまで推測)。

運転日は基本は平日のみですが、冬季は土曜・祝日も午前午後とも運転されました。夏期は閑散期となり、平日でも午前だけ運転とかの間引き運転となっていたようです。

この専用線の見どころは最大12両のタキを仕立てて駅東側から西側の側線へ送り込む本線横断。待機側線を2本持ちましたが、それぞれ最大6両までのタキという制限があるのと、荷受線が3+3の6両までの対応となることから、狭い構内でしぶ~い入換を行っていました。線路の配置上、DLは必ず貨車の南側についていました。

南松本から貨車が送り込まれる際、上り線には入換側線がないため、受入はなんと本線そのままを使って行われてました。JR機がそのまま側線へバック推進で貨車を押し込み、まず6両を専用線内の待機側線に押し込みます。押し込みの仕上げはスイッチャーが行います。

続いて残った貨車をもう1本の側線へ押し込み、ELが切り離されて駅南側の踏切先の転線ポイントまで移動。その間にスイッチャーがもう一方の側線へ一旦押し込みつつ、続いてその編成を3両2本に分解します。

ELの転線は駅西側にある貨物ヤードへ一旦入ります。前日仕込んでいる貨車があればそれを、なければ単機で南松本へ帰ります。一方スイッチャーは6両のタキを2本の荷受線へ掘り込む作業を続けます。3両タキを一番東端の側線を使ってひっぱり、バックで荷受線へ。これを繰り返して入換が一旦完了です。

6両の抜き取りが終わると、逆の手順で線路側の待機線へ入線の逆の手順で6両に仕立てて押し込みます。もう1本の待機線に残していた6両を同じ手順でまた荷受線へ押し込みます。石油の抜き取りが終わると同様に空タキを集めて待機線へ押し込みます。

何本かの特急列車を見送った後、いよいよ本線横断です。待機線の6両1本をまずつないで一旦本線に出てきます。本線上でそのまま残った6両の側線へ押し込み連結して12両化します。先頭のDLは本線上に残ったままなので、連結後すぐに本線を南に進みます。

踏切を越えて一旦全編成が踏切向こうに行ったら一旦停止。入換作業で踏切前にたまった車を出した後、すばやくバックで西側側線へ一気に押し込んでいきます。

押し込みが終わるとDLがもと専用線へ転線。押し込みの逆手順でDLが専用線へ移動します。この作業パターンが午前・午後で行われ、到着する両数によっても組み合わせが変わります。小さなDLが猛スピードで走る特急の合間を縫って押し込む作業はたいへんそうで、作業員にも緊張感がありました。




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