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Page Start 2007.1.1 最終更新日【2012.11.16】
栗原電鉄
DATA
栗原電鉄
15駅:石越、荒町、若柳、谷地畑、大岡、沢辺、津久毛、杉橋、鳥矢崎、栗駒、栗原田町、尾松、鶯沢、駒場、細倉→細倉マインパーク前

1921
開業
1987.3
貨物輸送廃止、貨物専用の細倉~細倉鉱山休止(0.7Km)
1988.11
細倉~細倉鉱山廃止
1990.6
細倉~細倉マインパーク前開業(0.2Km)、細倉駅廃止
1993.12
第三セクター化
1995.4
くりはら田園鉄道に改称し電化廃止、駒場駅を鶯沢工業高校前駅に改称


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解説
栗原電鉄は、2007年3月末で廃止となった「くりはら田園鉄道」の三セク前の鉄道で(厳密には先に大株主の三菱マテリアルから沿線市町村に株式を譲渡後非電化移行時に会社名を改称)、もともとは沿線の農産物や細倉鉱山の鉱石を運ぶ目的で作られた鉄道です。鉱山閉山後は地域の足として第二の人生を歩んでいましたが、人口減少による旅客の伸び悩みから晩年は毎年のように廃止が検討されていました。

ちょうどそのころは国鉄の赤字路線の大量廃止が行われ、地域がイニシアティブを持って運営する第三セクターが流行っていたこともあって、この栗原電鉄も第三セクター方式への転換が決定、存続の運びとなりました。存続に当たっては、施設や車両の老朽化が進んでいたため、ローカル線で使われる軽量気動車による運行に切り替えることに決定し、気動車を新規購入、全線非電化・ワンマン化に変更して新たな出発となりました。終着駅らしい小さな構内だった細倉駅

その後レールはくりはら田園鉄道にそのまま引き継がれ、よくある三セク鉄道になりましたが、かつては1両の電車が行ったり来たりする、ローカル風情あふれる、絵に描きたくなるような「小さなローカル私鉄」でした。黄色と赤とのツートンカラー、流線型の車体など、時代が止まったようないい感じで、駅舎も古いものが多くて味がありました。

鉱山があったときには鉱石搬出の貨物列車が2往復設定され、これまた同系色で塗りわけされた凸型電気機関車が黒の貨車を引くという、今では夢のような風景を見れる鉄道でした。(現在電気機関車はくりはら田園鉄道終点だった細倉マインパーク前駅の片隅に静態保存されていましたが、今もまだあるのかな?)

しかしながら、転換から10年少し経った2007年春、旅客減による経営難と補助金カットでとうとうくりはら田園鉄道も廃止となり、85年のその長い歴史に幕が下ろされました。三セク後も当時の風情が多く残されていたので残念です。

特に沢辺駅などは昔とまったく同じ木造駅舎のいい感じで、冬には待合室にストーブが置かれ、木枯らしに木枠の窓のカタカタ音がする風景はなつかしいかったのですが・・・硬券キップも最後まで健在で、窓口対応で切符を買う、懐かしいやり取りができました。また1つ、日本の原風景が消えて行ったような気がします。

なお、かつての若柳駅は鐵道公園として整備され、特定日に旧車両を動かすイベントが行われています。


「鉄道がある風景」/RailScape
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