フランスの鉄道 TITLE
鉄道がある風景

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Page Start 2011.12.17 【最終更新日 2011.12.17】
CTS(Compagnie des transports strasbourgeois)  ストラスブール運輸

DATA
CTS
(Compagnie des transports strasbourgeois)

トラム路線図(2010)
[トラム路線図] (C)CTS
  

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解説
フランス北東部アルザス地方の中核都市ストラスブールには、世界的に有名になったトラム網が築かれています。もともとのトラムは1960年に廃止されてますが、市街の交通混雑緩和で市街環状道路を新設するとともに市街地への進入車両を制限。1994年にそれを補う形でトラムが開業となりました。乗車券はパリメトロと同じ規格の細長い磁気券

その後も路線が拡張され、現在はA~Fまでの6路線、総延長55.8kmを成す大きな路線となりました。引き続き路線延長やSNCFへの乗り入れ(トラム・トレイン)も検討され、まだまだ成長過程という頼もしいトラムです。

ここストラスブールのあるアルザス地方は日本人なら国語の教科書で習った「最後の授業」でご存知の方も多いと思われます。フランス語の授業が今日でおしまい、先生が「ビバ・フランス(Vive la France)」と黒板に書いて終わるというストーリでしたが、実はアルザスはもともと神聖ローマ帝国の領地で、住んでいた人も大半はドイツ人。

18世紀にフランスがドイツから奪い取った土地で、町もドイツらしさがあちこちにプンプン。町はずれを流れるライン川がドイツとの国境で、言語もドイツ語に近いアルザス語が話し言葉。地理的にもドイツ文化圏に近いのか、フランスらしさはあまり感じません。

ただ、街中を走るトラムはデザイン重視の超フランスらしいスタイルで、窓のでっかい、特徴的な低床車両を初めて見たらびっくりするでしょう。90年代によくこんなデザインの車両を走らせたなと、その大胆さに感心してしまいます。

路線は基本市街地の中心部をカバーするように放射状に伸びています。中心部は各路線が重なるような系統を組み、複数のトラムが集まるオム・ド・フェール停留所には次から次にトラムがやってきます。オム・ド・フェールは繁華街、ストラスブール中心部のクレベール広場にも近く、乗降客はいつも大勢です。

パーク&ライドを積極活用し、市街地の車両乗り入れを制限していることもあるのでしょうけど、この利用者の多さにはびっくりしてしまいます。特にA線、B線はいつも混雑気味で、7連接の長~い編成のトラムが走るのですがかなりたくさんの乗客を乗せているのをよく目にしました。

ストラスブール駅舎前はなんとガラス張り 車両は初期導入のABB製ユーロトラムとその後増備したアルストム製シタディスの2形式。シタディスの7連接車は主に乗客が多いA・B線を主体に使われています。

ストラスブール国鉄駅との接続は駅直下を地下にくぐる形となっており、コンコースから雨にぬれずそのまま地下ホームにつながるつくりになっています。2010年には国鉄駅前地上からの路線も開業しました。

また、国鉄駅は自体もガラスに包まれた斬新なデザインで真新しい美術館のよう。こちらもびっくりしますよ。


[旅メモ]

ストラスブールへはパリ東駅からTGVで2時間強。2007年に高速専用線が開通してとっても近くなりました。またドイツからも近いので、たとえばフランクフルトからICEにて途中オッテンフェーへンでローカル線乗換で3時間ちょっとでたどり着けちゃいます。途中トラム天国のマンハイムやカールスルーエに立ち寄ってもいいかもしれません。大聖堂周りはいい感じの街並み

この町の見どころは赤い砂岩で作られたノートルダム大聖堂とその周辺、アルザスの伝統家屋が密集したプチット・フランス地区。ユネスコの世界遺産に登録され、夏場は旅行者も大勢集まります。ストラスブール国鉄駅から大聖堂まで歩いて10~20分程度。クレベール広場やプチット・フランスなど路地を散策して、ぶらっと散策2~3時間のコースがお手頃でしょうか。

大聖堂前の広場にはカフェも並び、大聖堂を見ながらのちょっとした一服もいいんじゃないでしょうか。見どころは旅行ガイドブックに譲りますが、市街にマッチングしたトラムはイカしています。大聖堂周りにはフランス人やドイツ人が好きなプチトランも走ります。



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