鉄道がある風景  

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   Page Start 2011.4.20 最終更新日【2011.4.20】  

「Electric Tilt Train」
 ティルト・トレイン(ブリスベン~ロックハンプトン)

DATA
Queensland Rail
Brisbane-Rockhampton
Operated by Queensland Rail

路線案内図

QLD North RailMAP (ARM)
QRのティルト・トレインは電車タイプと気動車タイプの2タイプあり、電化区間を走るブリスベン~ロックハンプトン(Rockhampton)は「エレクトリック・ティルト・トレイン(The Electric Tilt Train)」、ブリスベン~ケアンズを走るディーゼルカーは「ケアンズ・ティルト・トレイン(Cairns Tilt Train)」と呼ばれています。現地ではこれらを特に分け隔てせず「ティルト・トレイン」と呼んでます。

エレクトリック・ティルト・トレインは1997年にブリスベン北方の中小都市を結ぶ、ビジネスユース向け列車として運行が開始され、スピードを売りにするため、直線区間では160km/h運転ができ、カーブの減速も最小に抑えるため振り子式台車の採用と路盤改良、センサー取りつけが行われました。名前の「ティルト」とは「振り子」という意味で、直訳すれば「振り子列車」となります。

ケアンズ・ティルト・トレインは電車版ティルト・トレインが好評とあって、ロックハンプトンから先の非電化区間乗り入れ要として開発。専用ディーゼル機関車2両で客車をサンドイッチするプッシュプルタイプの列車が運行します。外観は電車タイプとよく似ていますが、電車のほうが編成が短くなっています。


電車ティルト・トレイン

さて、電車ティルト・トレインは、曜日によって運転時間、行き先が変わります。ブリスベン発では日~金が午前便、日~金で午後便途中のバンダバーグ(Bundaberg)まで日・金がロックハンプトンまで延長運転されるダイヤとなっています。土曜日が運休となりますが、ケアンズ・ティルト・トレインもカバーするので、毎日運転となるダイヤとなっています。 車窓の大半はこうしたパサついたユーカリ林の中を進みます。

運行時間はブリスベン~ロックハンプトンで所要7時間25分で、飛行機にはかないません。ただ、途中の中小都市での乗降客向けには飛行便もないことから利便性があるようで、一定の人気を得ています。

車両はエコノミークラスとビジネスクラスに分かれ、ちょうど日本の特急指定席とグリーン車と同じような感覚です。エコノミークラスは2+2のリクライニングシート、ビジネスクラスは1+2のリクライニングシートで、それぞれ国際線の液晶テレビのような設備が導入されています。車内はワゴンサービスがあり、ビュッフェコーナーも整っていて、快適な乗車を楽しめます。車両自体は日立製です。

ブリスベンからの列車はローマ・ストリート駅から出発します。シティトレイン区間はカブルチャー(Caboolture)、ランズバラ(Landsborough)、ナンボー(Nambour)、クーロイ(Cooroy)、ギンピー・ノース(Gympie North)と特急列車らしいぶっ飛ばし方をします。

ギンピー・ノースから先は各駅停車の列車が走らないので中核都市に停車する感じとなりますが、貨物列車との離合も増え、貨物鉄道を走っているような感じとなります。風景はずっと同じような感じが続き、ユーカリと牧場とさとうきび畑、丘陵地を行く風景が延々続きます。海沿いを走ることもなく、あまり車窓は楽しめません。

終点ロックハンプトンは石炭や鉱石積み出しの産業都市で、周辺炭鉱から集まってくる石炭列車は24時間運転でかなりの頻度で列車が運行されています。町自体はこじんまりしたところでこれといった観光スポットもありません。鉄向けには長大編成の貨物列車と、電化区間の先、非電化になるところから伸びる路面区間でしょうか。

路面を走る貨物列車は午前中が中心に運転となりますが、道路真ん中を長大編成が進んでいく姿はちょっと違和感があるようです。一度見てみたいですね。




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