解説

亜泥新竹廠専用線は内灣線九讃頭から新竹工場までの数百メートルを結ぶ企業専用線でした。台灣も日本同様、鉄道本線から工場までの引込み線が多数あり、台灣の場合、その多くはセメント関連です。

亜泥は中堅のセメントメーカーでこの新竹廠(新竹工場)は、北東にある亜泥玉山砕礦礦場で掘り出される石灰石を9km余りの複線索道で持ってきて選鉱、またはキルンでセメントにしています。貨車を見る限り、鉱石運搬が主で焼成後のセメント輸送はほとんど鉄道では行っていない感じでした。

専用線の運行は貨物の発着に合わせ、日本同様工場所有のDLが場内から貨車を引っ張って出てきて、駅構内で入れ替え。必要な貨車をまた工場へ持って帰るというパターンでした。平日運行が主でしたがダイヤは24時間で組まれ、かつては相当の輸送量もあったのでしょう。

晩年は日本同様セメントメーカーの合理化が進み列車も減少。現在内灣線工事による長期運休を機に貨物列車は廃止され、この専用線も閉鎖となりました。

なお懐かしの貨物列車の風景は「内灣線」ページもご覧ください。


かつての内灣線貨物時刻表(2003.11.17改正:竹東引込線廃止後)
  九讃頭での工場専用線からの入れ替えは貨物到着前後に行われてました。

 【下り】
  <761>新竹1:00⇒1:24竹東1:34⇒1:46九讃頭
  <763>新竹3:27⇒3:51竹東3:57⇒4:07九讃頭
  <765>新竹10:15⇒10:39竹東10:55⇒11:07九讃頭
  <767>新竹12:58⇒13:32九讃頭
  <769>新竹15:55⇒16:32九讃頭
 【上り】
  <762>九讃頭2:30⇒2:42竹東2:52⇒3:15新竹
  <764>九讃頭4:29⇒4:41竹東4:47⇒5:10新竹
  <766>九讃頭11:27⇒11:39竹東11:47⇒12:10新竹
  <768>九讃頭14:13⇒14:25竹東14:36⇒14:58新竹
  <770>九讃頭17:20⇒17:32竹東17:35⇒18:58新竹




PHOTO GALLERY

■九讃頭

・入れ替えは貨物列車が発車した後DLが工場から貨車を引いて出てきます。日本の専用線と同じ感じです。

       -2002.9.23

・小さなDLが行ったりきたりして10分ほどで終了。

         -2002.9.23



・工場へはバック推進で貨車を押し込んでいくスタイルでした。

      -2002.9.23


▲TOP