置き換え近づく播但線103系

加古川線に続いて同じ播磨地域を走る播但線の103系もその車両古さ故、置き換えの噂が絶えません。ま、この1~2年で着手ってのは十分あり得る話ですけどね・・・で、こちらも阪神淡路大震災の代替路として活躍した播但線のサポート力強化にて電化ターゲットとなった路線。 ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

電化の話はもともと全線での予定も長谷~新井にある狭小トンネルが電化のネックとなることから、新たなトンネルを作ってまでやるの?ということで、暫定的には寺崎までとなりました。1998年春の電化開業で代替を意識したものだったんですが、どちらかというと老朽化したキハ58を淘汰したいという本音があったので、うまく補助金使って当時余剰感があった電車で代替したかったんでしょう。 ↓

(写真:新野~寺前、1994.8)

播但線寺崎以南はもともと播磨地域の首都的存在の姫路と域内往来が多く、ラッシュ時には客車が多数運行されていたところ。1992年に客車が一掃されてキハ58-5500番台を投入。朝はキハ58系6両編成も存在してましたね。このキハ、車内は全部ロングシートという、ちょっとした珍車両。乗降口が2カ所で狭いのでラッシュ時の遅延は客車時代と変わらず問題になってたんですが、冷房化になっただけでもマシって感じでした。ま、非冷もちゃっかり混ざってたんで冷房100%化じゃなかったけど。ちなみに車両カラー、初代播但色というのかな?このあたりを根城とする神姫バスのカラーをパクったものでしたが意外に馴染んでました。 ↓

(写真:寺前、1994.8)

ってなことで電化前の車両環境がよくなかったので「新車内装の電車投入」というのは、当時利用者にとってはとても大きなサービス向上となりました。 ↓

(写真:寺前~新野、2001.2)

起点の姫路駅周辺も2008年に高架となり、近代化が一気に進んだ感じに。 ↓

(写真:姫路、2017.12)

この電化で投入された103系は3500番台を名乗り、2両編成×9本が導入されました。車体カラーは赤14号のワインレッドに。かつての50系の色褪せバージョンみたいなんですが、これまでの103系になかった色合い(京葉線でもしかしたらってのがありましたが)で新鮮な感じがありました。 ↓

(写真:溝口~香呂、2023.5)

103系3500番台は体質改善40N工事が完了している車両。103初期車先頭車両を9編成分改造して作られています。ほぼ207系内装と窓やドア回りの雨仕舞の大改造になってるので見た目は103系「みたいな」別系列に見えますが、走行音は103系という、加古川線103系と同じスタイルです。 ↓

(写真:福崎~溝口、2023.5)

ま、加古川線と比べてこっちの顔つきは103顔なんで、和田岬線亡き後の103の世界では昔のイメージが残っている貴重な存在となりました。 ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

で、この103を置き換えるって話、進めるには結構面倒くさいことになりそうなんですが・・・ ↓

(写真:京口~姫路、2017.12)

置き換え候補は余剰となってる207系でしょうね。いろんな噂はありますが、組成変更とワンマン化対応、トイレ設置の工事が必要になるんですぐさま入るわけではないでしょう。ただ207の4ドアロングシートってのが新たに必要となっているのが観光客激増の嵯峨野線と奈良線。まあ3ドア化を目指してホームドアまで作り始めたんですが、日中の京都口の混雑はかなりひどいんで、少なくともクロスシート車は勘弁してよって感じなんですよ。 ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

なので、みんな予想の207系2連改造車が入るのか、福崎以南の利用は堅調なので新車が入るってのは十分ありえそう。または207系は急遽京都混雑対策で駆り出され、ここは和歌山線みたいに225-1000が入るとか。まあ3ドア323系を新たに京都へ投入ってのもあるけどね。加古川線とは状況大違い。 ↓

(写真:香呂~溝口、2023.5)

ちなみに播但線103は朝夕の通学ラッシュをターゲットに2+2の4両編成が走ってます。4両だとツーマンになるんで、方向幕からワンマン表示が消えるってのがプチネタだったり。 ↓

(写真:福崎~甘地、2017.8)

2両編成だとこんな感じで方向幕上に緑地のワンマンって入る・・・ ↓

(写真:福崎~甘地、2017.8)

4両編成は朝夕3本くらい?走るので獲得難易度はそう高くないです。103は2両よりも長いほうが似合ってる? ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

さらに朝夕ラッシュ時は応援で221や223が入ってくる。6両編成は朝のみ運用。 ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

たまに4両編成仕様のときはこんな感じで代走で221/223が入ってきます。ってなことで、ここでは4ドア車を継承できる207系にこだわる必要はないわけなんですが、さ、置き換えはどうなるんだろうね、楽しみですね。 ↓

(写真:溝口~香呂、2023.5)

あとおまけ。播但線といえば「特急181系」詣で行かれた方が多いんじゃないでしょうか。撮影に邪魔な架線をさけるべく電化区間って見過ごされやすいところだったんです。 ↓

(写真:寺前~長谷、2001.2)

国鉄色も混じって走ってましたね。かにかにエクスプレスも撮りに行きました。撮るなら架線もなくすっきり撮れる寺崎以北になってしまうんですが。。。 ↓

(写真:寺前~長谷、2001.8)

今は2010年登場のキハ189が181の後継として「特急はまかぜ」として走って優等列車はいまだ健在。この189系への置き換え時にも補助金もらってたんじゃなかったっけ?ほんと、せこせこJR西さん。ま、ある意味、こいつのおかげで非電化区間の廃止が免れているようなものなので有難き存在です。 ↓

(写真:甘地~福崎、2017.8)

それからこちら、電化とともに登場したキハ41形。切妻が特徴的なフェイスですが、もともとはキハ47形2両編成を単行化したもの。電車のワインレッド色に併せてキハ41も塗り替えられ、登場時はいわゆる播但色(新)となりました。切妻面は姫路側を向くルールになってるんで、2連でも切妻面は同じ方向を向いてます。 ↓

(写真:生野~長谷、2001.2)

今は気動車はタラコ色統一ということで、なんか特徴的なスタイルになっています。こんな外観の気動車ってかつてどっかにあったなあ・・・被写体としてはいいんでおもしろいですが、こちらも種車が製造から40年が過ぎたのでいいお年頃。ただ、この非電化区間はずっと不採算で、本音は廃線検討したいってところなので、新車ほしけりゃ補助金だせってなるだろうなあ。姫新線姫路口はそうだったから踏襲されちゃうかな。。。ということで、播但線103系のお話でした~ ↓

(写真:竹田~青倉、2020.2)