さらば青春のキハ183系⑦

最後にキハ183系列の異色編成のご紹介。いわゆるリゾート列車とかジョイフルトレインという類。キハ183系というくくりでは3つの編成があります。3列車とも苗穂工場製という、自社クラフト列車なんですが、性能的に分類上キハ183系になってるだけで、JR北のオリジナル列車といっていいでしょう。まずはこちら1988年登場のニセコエクスプレス。↓

(写真:広内(信)~西新得(信)、1996.7)

その名の通り、ニセコスキーエリアと空港を結ぶために製造された列車。スキーシーズンオフのときは富良野・十勝方面の臨時列車で多用されてました。↓

(写真:山部、2001.10)

春先は日高本線の優駿浪漫号にも使われてました。3両という小回りが利くサイズが重宝されてたのかな。↓

(写真:勇払~浜厚真、2003.5)

ファイターズ本拠地札幌移転前は派手なラッピングでファイターズ号になってました。今でもニセコへのスキー客は多いので残してくれてたら移動が楽だったのですが、新千歳空港⇔ニセコエリアはバスがメインになってますね。鉄道だと少し遠回りになるので下道オンリーのバスにもスピードは負けてしまうんです。本編成は故障などで2017年に引退。先頭車1両がニセコ駅近くのニセコ町施設で静態保存されています。↓

(写真:塩谷~蘭島、2003.5)

続いてはこちらのクリスタルエクスプレス トマム & サホロ。1989年に登場、当初3両でしたがのちにダブルデッカー車を増備して4両編成となります。ニセコエクスプレスのトマムサホロ版として登場。スキーブームが去った後は全道各地の臨時列車として多用されてましたが、主にはフラノラベンダーエクスプレスとして使われてましたね。↓

(写真:島ノ下~富良野、2000.2)

外観が名鉄のパノラマカーっぽくて旅行者からも人気がありました。こちら、登場すぐの頃のクリスタルEX。札幌駅での並びですがこれが当時の日常、ちなみに右にいる711系はすでに引退・・・懐かしい一コマですね。このクリスタルEXも故障原因で2019年に引退しました。↓

(写真:札幌、1990.3)

そして3編成目はこちらのノースレインボーエクスプレス。1992年にキハ56系改造のアルファコンチネンタルの代替として製造され、観光シーズンは主に札幌=函館での運用を担当も、その後は全道的にいろんなところを走ってました。↓

(写真:富良野、2020.7)

こちらは先日の4月末のラストランにて運用離脱、廃車の予定です。まだまだ使えそうなんですが今後の部品調達などを考えると所有車両の簡素化を図りたいってのが本音なんでしょう。・・ということでキハ183系のお話はここまで。これら列車が活躍しだした頃に北海道鉄道旅に沼ってたので、どれもが思い出の車両たち。183が去ったあと、ディーゼル特急はキハ261と283へ、ローカル気動車はH100へと随分雰囲気が変わってしまうんですが、これからの新しい北の鉄道も引き続き応援したいと思います。↓

(写真:塩狩、2017.7)