解説

北迴線は1980年2月に開業した比較的新しい路線で、2003年7月に花連までの電化工事が完了し、その風景が大きく変わりました。電車自強號が運転されるようになり、ダイヤ改正で多くの客車列車が廃止となりました。2005年1月には全線複線化も完了し、幹線らしい風景となりました。現在は直線化を生かし、高速で走る太魯閣號が活躍しています。

途中駅は断崖沿いを走るため大きな町もなく、客扱いが少なかったからか、硬券乗車券常備の駅がほとんどでした。全駅でちょうど電化時くらいに感熱紙の切符になってしまい、かつてのローカル色はすっかりなくなりました。

かつては単線ながら優等列車とセメント関連の貨物列車が数多く、ほとんどの駅で離合がある過密ダイヤが組まれ、特にセメント列車は沿線に多数ある採石場やセメント工場・出荷基地間で、または花蓮港への積み出しなどで24時間運転されていました。

特急列車もDC自強號が車両不足で客車莒光號が主流となっていて、普通列車もすべて旧型客車が運用されていました。

南澳のあたりはのどかな田舎風景が良く、絵になる写真も撮りやすかったのですが、今や架線中がしっかりとたち、複線になった重量感がまったくの新線になった感じを与えます。

ちなみに電化後も平日朝夕運用の旧型客車が残りましたが、2010年12月のダイヤ改正で廃止され、昔の面影が完全になくなりました。

以前の北廻線の雰囲気が味わえるのは台東線(花東線)だけとなりましたが、こちらも電化工事が始まってしまい、もうすぐ見納めになりそうです。

PHOTO GALLERY

■東澳

・DR2900のDC自強號が通過。この日はたまにある秋の晴天に恵まれ青い海をバックに撮影できました。

      -2000.10.28

・和平方面から東澳にあるセメント工場へ砕石が運ばれてきました。

     -2000.10.28



・と、そうこうしてると自強號が通過。今は多客時だけになった12両編成DC自強號も普通に走っていました。

     -2000.10.28


・セメント工場からの空車が発車。

     -2000.10.28



・このころは緩急車もお尻についてました。

      -2000.10.28



・今は亡き普快車も現役で走っていました。

        -2000.10.28



・台北行き莒光號到着。莒光號客車も古いものが多く、扉は手動のものばかりでした。

     -2000.10.28



・駅舎はコンクリート造りの台湾らしいもの。周りに大きな人家はなく、乗降客も限られている感じでした。

    -2000.10.28



■南澳

・一見、台東線のような雰囲気の駅。小さいながら町があり、いくつかの自強號も停車しました。

   -2000.10.28

・コンコースも典型的な雰囲気。

   -2000.10.28



■南澳~武塔

・南澳駅南にあったカーブ。このあたりは直線化で風景が変わったと思われます。

     -2000.10.28

・今ではかなり数が減ったDL牽引の莒光號も当時は腐るほどやってくる感じでした。

     -2000.10.28


・旅客列車の合間にはほとんど貨物列車が設定されてました。

   -2000.10.28


・今はほとんど見なくなったR2ケタ番台のDLも大活躍。

      -2000.10.28


・こ~んなのどかな風景ももうなくなっちゃいました。もっと写真撮ってたらよかった・・・

      -2000.10.28



■花蓮(電化後)

・2010.12のダイヤ改正まで走っていた旧型客車。早朝平日のみ運転でした。

      -2010.5.3

・なんか昔の風景ですね~。

     -2010.5.3

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