JR城東貨物線
片町線 放出〜竜華(操)〜八尾
10.4km
貨物専用線最終日:2008年3月14日
JR阪和貨物線
関西本線 八尾〜竜華(操)〜杉本町
11.3km
運転休止日:2004年7月1日
廃止日:2009年3月31日
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城東貨物線・阪和貨物線は東海道本線から関西本線、阪和線への貨物輸送を大阪環状線をバイパスするために作られた貨物専用の連絡線で、阪和貨物線は阪和線の貨物を杉本町から分岐、関西本線加美〜久宝寺で合流し百済(貨)や浪速(貨)=現在廃止、東海道線へ。城東貨物線は東海道線吹田(信)から片町線鴫野、放出、正覚寺信号場を経て平野から百済、浪速の貨物駅へ結ぶために使われていました。
それぞれの路線名は実は俗称で、正式には城東貨物線は片町線の支線扱い、阪和貨物線は関西本線の支線扱いとなっていました。
城東貨物線のうち、吹田(信)〜鴫野はまだ「貨物線」として健在ですが、放出〜加美・久宝寺の区間は「おおさか東線」として2008年3月15日に旅客化。残る区間の旅客化も進められています(2012年目処の開業⇒遅れる模様)。ただし、百済貨物駅がある関係で旅客化されても運転される貨物列車は存続します。
この城東貨物線は、旅客化前はかなりひなびた味のある路線で、町裏を行くローカル線というような感じでした。加美〜放出には「蛇草(はぐさ)信号場」という交換できる場所があり、高架化工事前までは使われていました。ちょうど今のJR長瀬駅あたりに位置していました。
旅客化の工事は2004年7月からスタート。貨物線としての役割もあったことから単線1本でまず高架化、その後既存線を高架へ移して複線化するという作り方で工事が進められました。
また、この工事にあわせ、阪和貨物線が休止路線となります。晩年は草ぼうぼうの状態でまるで廃線さながらの様相となり、地元からは早期廃止の要望も出る始末になってしまいます。
もともと阪和貨物線には急行しらはまという京都発奈良経由阪和貨物線を通って和歌山・白浜を結ぶ定期列車や貨物列車が走っていました。1986年秋に阪和線の貨物が廃止されてからは定期列車の運行がなくなり、その存在意義がなくなってしまいます。
たまにイベント列車が走ったりしましたが、晩年はレールの錆び取り列車として回送を兼ねた列車だけが1日1本運転するという有様でした。
城東貨物線の旅客化構想時にこの阪和貨物線の旅客化も検討されましたが、大半を大和川の河川敷を走り、また都心へのアクセスも不便なことから需要がないと判断され、2004年の休止からは列車が運転されることなく2009年秋に正式に廃止となりました。
ちなみに、城東貨物線の北側は、単線ながら早くに電化されています。これは片町線(学研都市線)へ東海道線から電車を送り込むため電化されたもので、東西線が完成してからはその目的がなくなり使われていませんでした。
またDL牽引だった貨物列車も2011年3月12日付で百済駅構内の電化が完了。以降、DL運用は廃止され、現在は直流、交直流のELが貨車をけん引しています。
城東貨物線の鴫野〜吹田においては一部複線化工事も完了。駅の新設工事にはまだ取り掛かっていませんが、工事は着々と進められています。歩道橋と一体となった有名な赤川鉄橋も2013年10月31日をもって閉鎖され、複線化工事にて撤去となります。
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