解説

名鉄美濃町線は、岐阜市から美濃方面へ伸びる路線で、2005年3月に全線廃止となった路線です。このうち、末端区間の新関-美濃は一足先に1999年3月に部分廃止されました。この区間は以前から、併走する長良川鉄道の経営を少しでも助けること、名鉄の赤字路線対策などから、ずっと廃止の検討がされてきた区間でした。

廃止前の新関-美濃のダイヤは日中ほぼ1時間に1本の運転で、路面電車タイプのモ590形などが行ったり来たりしていました。岐阜市内との直通運転は朝夕のみで、美濃町線おなじみの続行運転も行われていました。

ここの最大の魅力は、未舗装の路面区間でしょうか。乾燥した日が続けば電車が砂煙を上げて走る姿が見れました。昔はたくさんあったと思われるこの光景ですが、平成の時代になっても見られるなんて、初めて訪れたときにはちょっと感動ものでした。

廃止翌日からは、長良川鉄道関駅までの乗り入れが始まりました。新関から旧路線を使ってぐにゃっとレールをまげて、既存の関駅の隅っこに新ホームを作っています。この工事、廃止1ヶ月前になってからの工事で、ほんとにできるの?という感じでした。

しかし、そんな工事後の関駅乗換え利用はぱっとせず、名鉄の不採算路線撤退宣言を受け、美濃町線全線が廃止されることとなってしまいました。岐阜市内~新関は利用客もそこそこで安泰と思われていただけに残念です。 新関~関はわずか6年という短命に終わりました。

PHOTO GALLERY

■新関

・新たにできた関駅は棒線駅なので1つ手前の新関で列車交換します。

     -1999.3.13

■新関-下有知

・関の中心部は併用軌道も区間は短く。交通量もあるので朝夕はちょっとしたカオスに。

     -1998.9.13  -1998.11.14

・ただ日中は車も減って田舎の鉄道路線、かつての花巻電鉄とか、こんな感じのところを走ってる写真なんかあったなあ。

          -1999.3.13


■下有知

・道路脇とはいえ専用軌道の駅として独立していました。

    -1998.9.13    -1999.3.13

・いやあ、のどかですねぇ。

      -1998.11.14


■下有知-神光寺

・この区間は土に埋もれてるようなところもあって廃線チックだったところです。

           -1998.9.13

・いやあ、のどかですねぇ。

    -1998.11.14  -1999.3.13


■神光寺

・交換可能駅。列車交換は朝だけだったんじゃなかったっけ?

    -1998.9.13

■神光寺-松森

・ここではやっと道路から外れて田んぼの中を進みます。

    -1998.9.13

■松森

・小さな集落にある駅。1両の気動車が来そうな駅でしたね。

     -1998.9.13    -1998.11.14

■松森-美濃

・専用軌道を走るのですっかりローカル線な風景です。

     -1998.9.13

■美濃

・終点らしい駅舎もしっかりした駅でした。保存が決まり今もこの風情が楽しめるそうです。

     -1998.9.13  -1998.11.14
     -1999.3.13


▲TOP