解説

小坂精錬小坂線は奥羽本線大館駅から小坂まで伸びる貨物専用鉄道です。もともと旅客輸送も行う地方鉄道でしたが、乗客の減少で採算が悪化、合理化のため旅客輸送を廃止し、貨物輸送に特化した経営となりました。荷は小坂精錬所で作られる硫酸が主体でしたが、2008年3月から精錬所の工程変更によりバイプロの硫酸がなくなり貨物輸送を休止、このまま廃止される公算が強くなりました。

小坂精錬は、もともと同和鉱業小坂鉄道部として運営され、1991年7月に廃止された同和鉱業片上鉄道とは兄弟関係でした。 1989年に同和鉱業から小坂鉱山が経営分離し、鉄道経営もこの新会社小坂精錬に譲渡されました。同和鉱業時代には、大館からの支線、花岡線(大館-花岡、4.8km)がありましたが、1985年4月に廃止されています。

花岡線があった頃は、旅客列車は花岡から小坂までの直通で運転を行っていました。大館駅がスイッチバックの駅の役割となって方向を変えて行き来してました。花岡線廃止後、小坂線も合理化が進み、改正ごとに列車が減っていきました。末期の車内は鉱山関係者とポツポツの乗客のみで、空気を運んでいる状態でした。

旅客車両は、自社発注のキハ2100系が使われ、概ね単行運転されていました。この車両は空気ばね台車の優れもので、冬の乗り心地を考慮されたものでした。旅客廃止後2両が弘南鉄道黒石線(現廃止)へ譲渡されました。

PHOTO GALLERY

■大館

・駅舎はJR駅から離れたところにありました。旅客本数は少ないも立派な建物でした。

   -1990.3.12

■深沢-茂内

・鉱山鉄道なので沿線の住民は少なく、大半が山深い谷あいを走ってました。

     -1990.3.12

・廃止直前だったので緑の写真が撮れてなかった・・・ちょっぴり後悔。

       -1990.3.12

■茂内

・ここは交換駅。また小坂からの貨物は峠越えのため補機をつけてくるのでここで切り離しをします。周辺民家は少なく、下車する人は貨物列車目的のテツだけだったかもしれませんね。

     -1990.3.12

■茂内-篭谷

・茂内近くの撮影ポイント。特に貨物は小坂からのタンク積車だと3重連になるんでいい被写体となりました。(行ったときは空車とコキで単機牽引だった・・・)

      -1990.3.12

■小坂

・こちらが積車の3重連。小坂駅ってレトロな駅舎だったんですがなぜか写真がない。。。まあ、貨物専用となっても駅舎は温存されてますので今も見ることができるのがラッキーだったかな。

   -1990.3.12

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