国鉄小松島線
中田~小松島 1.9Km
中田、小松島、小松島港仮乗降場
1985.3.13 営業最終日
|
|
《GALLERY》
TICKET→
国鉄小松島線は現JR牟岐線中田駅から南海フェリーが発着する小松島港埠頭までをつなぐ、1.9kmの盲腸線でした。当時日本一短い路線として有名でした。登録上は1駅1区間の路線でしたが、実際は終点の小松島駅から駅構内隅っこに設けられた小松島港仮乗降場までの2駅ありました。小松島港は臨時駅扱いになっていましたがちゃんとした窓口があり、駅舎もある1面のホームながら急行列車が発着するちゃんとした終着駅でした。
急行列車は主に阿波池田方面へつながる急行よしの川号と高松方面への急行阿波号で、確か徳島までは普通料金で乗車できました。小松島港は当時、まだ瀬戸大橋がなかったため関西方面からの四国東部の玄関口の1つとしてにぎわっていました。大阪なんばから南海電車の特急四国号で和歌山港へ、そこから南海フェリーで紀伊水道を渡って小松島港へ、小松島港から国鉄で四国各方面へというパターンがちゃんと存在していました。さすがに今は徳島へ行くのに南海フェリーを使ってわざわざ行く人はほとんどいないのでしょうが、当時は結構そんな旅程で徳島と関西を行き来するのが1つのパターンだったと記憶しています。
ちょうど小松島線の列車も南海フェリーと接続し、船が到着すると小松島港駅のホームがにぎやかになっていました。ホーム脇にはちくわを売る店なども並び、行商のおばちゃんもいっぱいいてかなり活気がありました。当時国鉄赤字路線にこの小松島線がノミネートされ、あれ?これでも廃止になるんだ?と思ったくらいでした。今は明石海峡大橋などができて人の流れは大きく変わってしまいましたが、当時はまだまだ小松島港が現役で、バス化するのも不思議な感じがありました。
小松島港の次の駅(実質の終着駅)小松島駅は結構大きな駅で、客車列車の車庫を兼ねていました。小松島発の客車列車も何本か設定されていて、朝夕に多くの客車列車が設定されていました。客車はどの列車も小松島港まではいかず、小松島止まりとなっていました。留置線にたくさん止まっている客車を見てると、そのあたりだけ時間が止まったような感じに思える、懐かしい感じがするところでした。
もう廃線から20年以上経ち、このあたりの街の風景などすっかり変わっているのでしょう。頭の中では少し前のような感じなのですが・・・。写真はスナップしかなく3枚ぽっきりです。
■PHOTO GALLERY
1:小松島港 -1982.8.6 / 2 3:小松島 -1983.3.14
|