解説

現えちぜん鉄道勝山永平寺線の前身、京福電鉄越前本線は福井市内から東の勝山市まで結ぶ路線で、以前はその先の大野市までの線路がありました。

この路線は2件の立て続けに起こった列車事故(2000年12月17日ブレーキ損傷による列車衝突事故、2001年6月24日信号見落としによる正面衝突事故)で有名になったところで、この事故により国から2001年6月25日以降、京福福井支社全線の運行停止命令が下り、それ以降福井支社管内全線のずべての列車運行がストップとなってしまいました。

もともと、不採算路線であった越前本線の東古市~勝山と永平寺線は、かれこれ10年以上にわたり廃止の検討がなされ、会社側の廃止発言のたびに自治体の強い反対で廃止が先送りされるということを繰り返してきました。最近の協議では、京福電鉄側が「いつまでも廃止できないのなら福井支社の全線廃止もやむを得ない」と表明、県内では、一時この存廃について激しく議論されていました。

しかし、そんな矢先に2回の列車事故発生で全線運行停止に。運行停止の解除には十数億もの安全面の設備投資が必要ということで、兼ねてから福井県内の鉄道事業撤退を考えていた京福は自治体の反対を押し切ってすんなり廃止申請を提出。京福側としては自治体が勝手なことばかりいってるというのとやはり社員をなくしたという切羽詰ったところもあり、鉄道事業の撤収を急いだのでしょう。

結局2003年2月にえちぜん鉄道への事業譲渡という形で鉄道の存続は決定。現在は問題となっていた安全対策も施され2003年7月に新たに第三セクター鉄道「えちぜん鉄道」として運転を再開。車両も半分入れ替え塗装も一新。新たなスタートを切りました。 なお、写真にある かつていた流線形の元南海電車で活躍した車両など古めかしい連中はみんな廃車となっています。

PHOTO GALLERY

■山王-越前竹原

・平日ラッシュ時は朝は勝山から福井方面に、夕方は逆方向で旧型2連が突っ込まれます。

     -1993.4.14

■越前竹原

・お古同士単行が列車交換。

   -1994.11.24

■光明寺-轟

・お古同士単行が列車交換。

   -1989.2.15

■轟

・ラッシュ時のみ交換の駅でした。

   -1989.2.15

■轟-越前野中

・このあたりはのどかな田園風景が広がります。

    -1989.2.15

■越前野中-山王

・木製の架線柱がいい味を出しています。

   -1994.11.24

■発坂-比島

・ここは緑の街道がきれいなところ。えちぜん化後も撮影スポットとして継続するでしょう。

        -1992.5.20
   -1994.11.24   -1995.4.20      


■比島-勝山

・山深い雰囲気から農村らしさも見える定番の撮影スポット。

         -1992.5.20
    -1994.4.21 10 11 10 11 -1995.4.20      


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