解説

関西国際空港には旅客ターミナル内移動用に新交通システム(AGT)「ウィング・シャトル」が導入されています。南北に伸びるターミナルに中央付近を国内線スポット、南北両端側に国際線スポットを配置しているため、中央付近にあるイミグレーションから国際線搭乗口へは少し離れた所に位置します。

建物自体はつながっているのでシャトルに乗らなくても搭乗口まで辿り着けるのですが、親切にも北ウィング、南ウィングとも新交通システムが設置されています。イミグレーションを出たところにありますので、乗車するには関空から海外へ出入国するときしか利用できません。

両ウィングとも中間駅と先端駅と行き先が2つ用意され、それぞれ線路も独立しています。どちらとも1線構造で中間部分に行き違い設備がある構造となっています。また、運転は無人運転となっており、3両編成の車輌のうち、出発用が1両、到着用が2両と、出入国にあわせて車輌が締め切りされています。

乗り場もそういう構造になっていて、到着と出発との混ぜこぜにならない工夫がされています。そのため、一旦乗り込んで先端駅に行っても中央の免税店売り場などへ戻ってこれるようになっています。

車内は単なる移動用ということで椅子などもなく、さっぱりした構造となっています。最高速度は30km/hとのんびりしたスピードで2.5~3分間隔で運転されています。こうした施設の乗り物は鉄道扱いではなくエレベーターなどの扱いになるそうです。確かに水平に動くエレベータといえないこともありませんが・・・

なお、このような乗り物はかつて成田空港にもありましたが、AGTとしては特殊な構造だったため3.11の震災で破損、その後廃止され、空港内の乗り物は関空だけになってしまいました。


[DATA]
 北ウィング線 545m
  本館駅-中間駅-先端駅
 南ウィング線 545m
  本館駅-中間駅-先端駅

 関西空港所在地(GoogleMap)

PHOTO GALLERY

■南ウィング 本館駅

・掲示板のとおりこの乗り物でダイレクトで行けたらいいですね。最近はかつてより案内充実となりました。

    -2009.7.20   -2007.1.1  -2014.1.7

・エレベーターらしく押しボタンがあります。まあ日中は頻繁に列車が来るので押すことありません。乗り場方向に向かって左が中間駅行き、右が先端駅行きです。

      -2014.1.7




■南ウィング 本館駅~中間駅

・中間駅のガラス越しか車両すれ違い時に撮ります。車両固有で行き違いするレーンが決まっています。

   -2001.4.28       
   10 -2014.1.7


・シャトルの足回りを写すには交換地点の中間駅行きから先端行きを狙うしかありません。

   -2014.1.7





■南ウィング 中間駅

・単なる乗降口なのでシンプルな構造。先端駅までは階段下りると建物内でつながっており、何度でもシャトルを乗ることができます。

   -2014.1.7



■南ウィング 中間駅~先端駅

・中間駅のガラス越しか車両すれ違い時に撮ります。車両固有で行き違いするレーンが決まっています。

      -2000.4.29  -2001.4.28
      10 -2014.1.7




■南ウィング 先端駅

・空港内の乗り物じゃなくてもどこかの新交通として立派に活躍できそうですね。

    -2000.4.29   -2009.7.23  -2014.1.7



■南ウィング 車両整備場

・本館駅のすぐに車両整備の車庫があります。2+2+予備1 のウィング5両体制。

     -2014.1.7



■車内

・3両固定編成ですが中はいたってシンプル。

   -2007.1.1    -2009.7.20
       -2014.1.7




■車止め

・鉄道と同じ日本共通の車止めマークが貼ってます。

   -2014.1.7

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