![]() ブダベスト市内の地下鉄は「メトロー」と呼ばれ、4つの路線からなっています。黄ラインのM1、赤ラインのM2、青ラインのM3、緑のM4の4系統で、うち黄・赤・青の3各路線はデアーク広場(Deak tér)で交差し、放射状にベスト側を中心に形成されています。 ![]() まず、M1は黄色の車体の3両編成で運転されるミニ地下鉄で、中心地のベレシュマルティ広場(Vörösmarty tér)を基点にアンドラーシ通りの下を英雄広場(Hösök tere)を経てMexikoi utまで結びます。この路線は駅間が短く車両も3両編成の1ドア車のため、パンタなしトラムが地下を走っているような感じです。古い施設なためなのか、全線地上からすぐの浅いところに作られています。 車両は通りぬけができない構造になっていて、座席も車体真中にある乗降口に向って向かい合って作られており、まるで公園のベンチのような感じです。電車というより観覧車やトロッコのような雰囲気で地下鉄車両としては少々貧相な感じです。 ![]() M2は西駅と南駅、HÉVを結ぶメイン路線で、1970年に開業した路線です。防空壕も兼ねたのか、M1線と違ってかなり深いところを走ります。国際列車発着の駅を結ぶ路線とあって乗車率が高く、結構混んでいます。(旅行者狙いのスリには絶対注意!) ![]() 一部の車両では座席シートのモケットはブルー、内装の化粧板はライトグリーンで、ちょっと懐かしい感じがします。さらに吊革がなんと本物の皮ベルトで、まさに言葉の通り「吊り皮」となっています。 M3は路線の中間に中心地のデアーク広場を挟んで南北に郊外を結ぶ路線です。1976年に開業、途中いくつかの駅を基点にトラムやバスがさらに郊外へ伸びています。 ![]() こちらの車両もM2同様、レトロチックな外観の100系?200系?が使われ、 内装は普通の日本の地下鉄のような感じです。乗客は市内の人がほとんどで、郊外で旅行者が乗っているとかなり浮いた感じになります。 M4は2014年に開業した新しい路線で、ケレティ駅からM2カールビン広場を経てドナウ川を渡り、マーヴのケレンフェルド駅までを結びます。車両はアムストルの白基調の新車が導入され、他の路線と一線を画しています。当初2009年完成予定だったものが財政危機で開業が延びに延びたいわくの路線です。延長計画もありますが財政事情で当分開業もお預けのようです。 なお、メトロの駅や車両はどの線区も薄暗いので、夜の一人での乗車はお勧めしません。どうしても夜間の利用となる場合はなるべく複数での行動か、人の多い車両を利用してください。 [ブダペスト鉄道路線図](PDF) ![]() 乗車の際は自販機か窓口で乗車券や回数券を購入し、刻印機でパンチを入れて乗車します。1日乗車券、3日乗車券の場合は窓口のみ発売で乗車当日の日付を入れてもらいます。ハンガリーの市内交通への乗車は、改札をしない信用乗車システムを採っていますのでこの作業は重要です。 ![]() 最近、恒常的に駅入り口での改札が行われており、駅ホームなどでも交通局による抜き打ち検札がしょっちゅう行われています。乗ってる車両のお客が突然交通局の腕章を取り出して取りつけ、数人でいっせいに車内検札をはじめるということもあります。 特に多いのが地下鉄3線が集まるデアーク広場駅。ホーム上にいたりエレベーターの降り口に待ち構えていたりと結構頻繁にやってます。駅入り口の改札がないと自由にホームまでいけるのですが、もし乗車するしないに関わらず切符を持っていなかったら2000Ft前後の(日本円で1100円)の罰金を有無を言わさずに取られます。 ![]() ![]() ![]() 毎年自動改札機の導入が検討されているようなのですが、予算がなく、抜き打ち検査のほうがコストが安く雇用も生まれるとあって、こうした特異な光景はまだまだ続きそうです。 なお、窓口購入の場合、釣銭をよくごまかしますので、お釣りをきちんと確認してください。また、自販機はつぶれていることが多かったり旧型はマジャル語だけでどうやって買っていいかもわかりませんので乗り降り自由タイプの乗車券をお勧めします。 |
|