解説

Budapest Déli pu.(南駅)は、国内西部方面の列車が主に発着します。地下鉄(メトロー)M2の終点で、またトラムも接続しているので、市内はずれにありながら交通の便が良い駅です。

南駅は近代的で質素な作りで、コンコースには売店もいくつかあって日本っぽい駅の感じです。乗車券売り場は円形のしゃれたブースになっていて、係員によっては英語も通じます。

駅のホームは、屋根のないオープンなつくりで、低いプラットホームから列車に乗り込むヨーロッパスタイルです。新型電車投入で、ホームの半分以上が近郊電車発着ゾーンとなってしまい、自由に出入りができなくなりました。また売店の半数がつぶれたりしていて、ちょっとさみしい感じになっています。

ここからはバラトン方面等国内南西部方面の長距離列車も発着し、夏季シーズンにはここから観光用のSL列車「ノスタルジートレイン」がバラトン方面に運転されます。

南駅を出発した列車はしばらくブダぺスト市内を走ります。郊外の駅Kelenföldを過ぎたあたりから急速に農村の風景になります。ゆるい丘陵地を列車がひた走る車窓が続きます。

バラトン湖経由の路線は北周りも南周りも車窓がうつくしく、海のような広大な湖がちらりちらりと見え隠れします。また、湖の周辺には保存鉄道がいくつかあるようで、ナローを走るSLも存在するようです。

バラトン湖南側の路線が幹線となっていて、ブタベスタからの列車の大半はこちらを通ります。北側のFüred、Tapolca方面へ行く路線は非電化区間となっていて、ブタペストからの直通列車は、途中Székesfehéryárで機関車の取替えを行います。

GyorからSopronまではジョール・ショプロン鉄道「GySEV」が運営します。車両カラーもMÁVのブルー基調と違ってグリーンを基調として違いをはっきりさせていますが、車両運用などはMÁVと共通になっているようです。

私の乗車区間はBudapest Déli pu.(南駅)~Balatonfüredだけなのでこれ以上の詳しい情報はありません。今度行くとしたらいつのことやら・・・。

[MÁV路線図/gif252KB]  [MÁV路線図/pdf412KB]

Tips

自動券売機も登場。カードも使えますが操作がいまいちわかりづらく、窓口購入が無難です。 南駅発着の観光地ならやはりバラトン湖周辺になるでしょう。Siófok(シオーフォク)、Balatonfüred(バラトンフュレド)、Tihany(ティハニ)、Keszthely(ケストヘイ)など、有名どころがいくつか点在します。

詳しくは「地球の歩き方」等の旅行ガイドブックを参考にしてください。

PHOTO GALLERY

■Budapest Déli pu.(ブダペスト・デーリ(南駅))1999

・駅はコンクリート打ちっぱなしの懐かしい感じの駅舎で、終着構造の駅。入り口には売店があり食料調達はここで出来ます。ホームに屋根がないのでさっぱりした感じがします。

    -1999.8.11

・新型機関車に新型客車のインターシティー。特急扱いのインターシティーには新車が割り当てられるようになっています。車両の新旧に関係なく、特急料金などは不要です。

     -1999.8.11


・この日は日食でバラトン方面へものすごい人手なんですが、そんな中でもSLを運転するというわけで・・・。

   -1999.8.11


・大きな駅で屋根がないと不思議な感じです。日本ではあまり見慣れない風景だからでしょうね。

    -1999.8.11


・日食のあったバラトン方面からの帰りの列車はありったけの車両をつないで帰ってきました。すごい量の人が家路につきます。

    -1999.8.11


・普通の列車は通常4~6両のこれくらいの編成。

   -1999.8.11




■Budapest Déli pu.(ブダペスト・デーリ(南駅))2009

・10年ぶりに再訪問。青空ホームは変わらずも最新電車がずらりと並んだ光景に驚き。

      -2009.10.15

・ドイツの地方都市の駅みたいな雰囲気で、あのどことなくしまりのないマーヴの感じがしませんね。

         -2009.10.15



・こんな感じで昔ながらの長距離列車もいますが・・・

   -2009.10.15



・柵で仕切られ出入り口には検札係がたくさんいます。しかし、こんなに人を配置するならちゃんとした改札口を作ればいいのですが。。。

    -2009.10.15


・でも駅舎やコンコースの雰囲気は昔のままです。

    -2009.10.15



・コンコースは昔より賑やかになったような印象があります。

       -2009.10.15




■Balatonfüred(バラトン・フュレド)

・この日は日食とあってすごい人出です。あちこちから列車が集まります。

     -1999.8.11

・ブダペストからの直通列車は12両つないでましたが立席者がでる大盛況。ここバラトンフュレドの先の観測ポイントへ行く人はそのまま乗っていきます。このころ太陽がすでに欠け始めており、みんな太陽をちらちら見ています。

    -1999.8.11

・折り返し用の臨時列車を仕立てます。とにかく使えそうな列車は片っ端から集めてきたって感じです。

     -1999.8.11


・日食も終わり欠けた太陽も戻り始めると人が駅に集まりだしました。

    -1999.8.11



・遠くジェール・ショプロン・エベンフルト鉄道からの車両も併結。

   -1999.8.11



・おんぼろ2等客車の中はこんな感じ。網棚がそれぞれのBOX席の上に設けられているのが特徴。

   -1999.8.11

▲TOP