解説

ケーブルカーというよりもエレベーターっぽい モンマルトルの丘にある、サクレ・クール寺院には、その麓と寺院とを結ぶ小さなケーブルカーがあります。運営はメトロと同じくパリ市交通公団(RATP)が行っており、レールは複線で途中交換設備はなく、単に左右独立した車両が上に下に行ったり来たりするケーブルカーです。サクレ・クール寺院

モダンな車体が返って鉄道車両のような感じを与えず、ガラスベースのエレベーターの感じを与えています。駅舎もモダンなつくりになっていて、それが余計に鉄道施設と見えなくさせている感じです。

歴史は古く1900年7月13日に開業。当時はインクライン(水を使ったケーブルカー)でしたが1935年に電気式に変わりました。その後1991年6月に現在のスタイルに変更。2ラインで1時間に2000人利用できる容量となりました。

横には平行して階段があるのですが結構急で、約300段ちょっとの階段を目の前にするとついついこのケーブルカーに乗りたくなります。乗車の際もメトロで使えるカルネ(回数券)が使えるので、旅行者なら乗っちゃっていいでしょう。夏場は結構なお客さんがいて行列になることもありますが、タダでさえ歩くことが多い都心の観光とあって、こうしたケーブルカーは重宝します。

なお、2006年12月からトラブルで一時運行停止になりましたが、2007年7月から運転が再開され現在に至っています。

Tips

丘の頂上にあるサクレ・クール寺院は歴史ある建物で、また、聖堂前から見渡すパリの街もいい感じです。市内観光の際にはぜひ立ち寄ってみてください。また下山するときは絵描きがいて有名なテルトル広場のほうから帰るのも手でしょう。テルトル広場から出るプチトラン

このテルトル広場からはプチトランという、欧州でよくある豆汽車風の観光乗り物が発着。コースはモンマルトルの丘を下ってキャバレーなどがならぶピガール地区へ。ムーラン・ルージュの前あたりに乗降場があります。帰りは別ルートでモンマルトルの丘まで登ってきます。単純往復だと乗車時間が30分ほどあって街中をぶっ走るため結構乗りごたえがあります。

PHOTO GALLERY

■麓

・山下の駅はどこかの博物館に入るようなガラス張りのきれいな駅舎。

   -1999.8.14


■麓~寺院

・なんか違和感があるケーブルカー。

    -1999.8.14

・麓駅が乗車の大行列でも横にある階段で登っていこうとする人は意外と少なかったりします。

   -1999.8.14

・上から見るとこんな感じ。結構ケーブルが細いんですが、こんなもんで大丈夫なんでしょうか。

     -2011.10.25




■寺院

・丘の上も同じデザインのガラス張り駅舎。

     -2011.10.25

・真横から見た車両。ゴンドラにレールとケーブルをつけた感じですね。

   -2011.10.25




●サクレ・クール寺院

・パリ市内を眺めれる場所でもあり、訪れる人が多い観光スポット。

     -1999.8.14

●テルトル広場

・ちょっとした絵を売る店やカフェが並ぶ独特の風景。夏場はスリ天国になるほどの大混雑ですが、オフシーズンだと静かでいい感じになります。

    -2011.10.25

●テルトル広場2

・こうした絵描きさんも結構います。ただモンマルトルが高級住宅街となって大半の絵描きさんはモンパルナスなどへ引っ越しています。

   -2011.10.25

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