解説

ホッサム・バレー観光鉄道はパースと南部都市バンベリーの間に位置するピンジャラから、東の丘陵地にある小さな町ドウェリンガップ(Dwellingup)を経てエットミリン(Etmilyn)を結ぶ保存鉄道です。スチームレンジャー路線図

もともとこの鉄道の発足は同路線(ホッサム線)で1976年から始まったSL運転がきっかけで、線路自体はその後1984年に廃止されてしまいますが、この運行会社が運行区間だったピンジャラ~ドウェリンガップを引き継ぎ保存鉄道としてスタートしました。

線路自体はドウェリンガップから先、内陸の町ナロジン(Narrogin)までを結んでいましたが、このほんの一部であるドウェリンガップからエットミリンまでを1986年に復活させ、以降現在の路線となっています。エットミリン森林鉄道路線図

運転形態は2つに分かれ、「スチーム・レンジャー・ツアーズ(Steam Ranger Tours)」と銘打ったSL列車がピンジャラ~ドウェリンガップを、ドウェリンガップ~エットミリンを「エットミリン森林鉄道(The Etmilyn Forest Train)」として走らせています。

それぞれの運行は独立しており、SLは車庫や車両はピンジャラに、森林鉄道のほうはドウェリンガップに車庫を持っています。運転期間もそれぞれ違い、SLは乾燥する夏場は山火事防止も兼ねて運休、森林鉄道のほうは夏場に運転本数が増やされます。

運行日もそれぞれ違っており、通しで乗車する場合はそのシーズン毎の時刻表を確認しての乗車が必要です。

またスチームレンジャーツアーズはたまにパースまで延長運転されたり、レストラン列車として運転されることもあります。その他臨時列車の設定もあります。

なお、沿線での山火事がよこ起るため、乾燥時には運休したり、枕木などが燃えて運休になったりと、年によって運行形態がよくかわります。訪問時にはホームページのチェックを忘れずに。


沿線風景

ピンジャラ駅はトランスワ駅と隣接し、乗り場はオーストラリンド号ホームと反対側にあります。路線は途中鉱山につながっているため、貨物列車が走る区間は路盤がしっかりしています。ただ、少し山に入ってくるとグニャグニャ線路の中を進みます。

沿線風景はピンジャラから外れるにしたがって木々がまばらになってきます。とはいえ、ブッシュのような感じでもなく、特徴的なこのあたりの風景を進みます。

ドウェリンガップ駅は古い木造駅舎のあるいい雰囲気で、町の静かでのんびりしたところです。3線ほどの側線があり、森林鉄道車両の車庫や、昔使われていた貨車などが並んでいます。

ドウェリンガップから先、エットミレンまでは人里離れた山を進む感じで、森林鉄道の雰囲気が味わえます。SLは本格的な客車が使われますが、森林鉄道のほうは小さなDLが小さい客車を牽引し、まさに森林鉄道らしい雰囲気で走ります。

なお、森林鉄道のほうは乗客がいない場合運休になりますのでご注意ください。またドウェリンガップの町には特に食べ物屋らしいところはありませんのでご注意ください。

PHOTO GALLERY

Pinjarra

・オーストラリンド号ピンジャラ駅に隣接してホッサムバレー鉄道施設があります。

     -2005.5.1

・蒸気機関車だけでなくディーゼル機関車も多数所有。結構大所帯です。

        -2005.5.4



・基本、ここまでやってくるのは乗用車がほとんどです。

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・駅舎はトタン張りの家畜舎みたい。

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・中は薄暗くバーみたい。ちょっとした売店もあります。

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・ホームはオージーではめずらしくちゃんとあってバリアフリー仕様だったりします。

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・出発を待つSL920。

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Pinjarra~Alumina Janction

・アルコアの製錬所までの貨物線が供用するので、このあたりの路盤はしっかりしています。

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Isandra~Brookdale

・牧場を突っ切るシーンをちょっと高台を走る道路から撮影できます。

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・こちらはビンジャラへの帰り便をサイドから。

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Brookdale~Bergining

・ヘロヘロ線路を登ってきました。

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・そこそこの勾配があります。林と牧場の間を進んでいきます。

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・ところどころに山火事の跡が残っていました。

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・踏切からの撮影ポイント。上り下りともOK。こちらは登ってくるシーン。

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・帰りのシーン。

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Dwelingup

・ホームのない、昔ながらの駅。SL見たさに列車の到着を待つ人がちらほら。

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・ピンジャラからの列車が到着しました。

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・ホームがないので乗降は仮設ハシゴを使います。

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・列車が到着すると閑静な駅もにぎやかになります。

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・ドウェリンガップ駅は観光案内所も兼ねています。

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・ピンジャラへの帰りは機関車がデルタ線を使って入換し、正面向きで帰ります。

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Dwelingup(森林鉄道)

・SL線よりひとまわり小さな列車が走ります。スイッチャーのような機関車が牽引です。

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・SL到着に併せて入換も行います。

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・SLに接続する午後便は乗客がない運休に。車庫に入れられてしまいました。

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Dwelingup~Holyoake(森林鉄道)

・エットミリンからの列車が戻ってきました。旧東欧のローカル線みたいですね。

     -2005.5.4



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