解説

ブリスベーンの北、車で1時間ほどのウッドフォード(Woodford:Caboolture から北西約25km)にあるデュランダー(Durundur)鉄道は、オーストラリア狭軌鉄道博物館協会(ANGRMS)が管理・運営する長さ約1キロの保存鉄道です。ANGRMSは1971年1月に組織されたNPOで、製糖鉄道で使われた機関車や鉄道車両を保存することを目的に設立されました。

デュランダー鉄道には、クイーンズランド州を中心とした製糖鉄道のかつて活躍したSL、車両群が集められており、隔週日曜日にSLが牽引するトロッコ列車が運転されます。発着する駅は小さな博物館を兼ねており、また小さいながら駅隅に野ざらしでのいくつかの車両コレクションを展示しています。

運行されている列車はSL+トロッコ2両+モーターカーというセットで、勾配上りとなる行きが推進運転、帰りがSL運転となります。モーターカーは推進運転時の運転監視と補助動力として連結されています。

路線は、始発駅のウッドフォード(Woodford)だけ駅の形になっており、途中まで敷かれているレールの間をいったりきたりする構造となっています。列車の乗降駅はこのウッドフォード1つだけとなっています。

列車の運転は2008年1月現在、毎月第1・3日曜日となっており、オープンはAM9:00~PM4:00までとなっています。運転間隔はお客さんの状態を見て30~60分に1本くらいで運行されます。1kmの道のりということで15分ほどの短い往復の旅となります。あたりの風景はこのあたりのよくある風景で、ユーカリ林の中を列車がゆっくりと進みます。運転日は休日とあって子供連れが多く訪れます。

なお、この鉄道の乗り場ですが少々わかりにくいところにあり、ブリスベンからはカブルチャ(Caboolture)からつながる85号線(Daguilar Hwy)を北西に進み、ウッドフォードの街に入って右手に見える給水塔を目印にMargaret St.を右折、住宅街を走って右手に金網に囲まれた駐車場と駅が見えたらそれになります。本当に住宅街の中にあるのでわかりにくいです。運転日には給水塔付近の曲がるところに小さな立て看板が出されますので、それを目印に行くといいでしょう。

途中の85号線沿いにはかつてWamuranまで走っていた廃線が道路と平行します。軌道はしっかりしてそうなので、ブリスベンから近いここでSL運転でもやれば結構人が集まるんじゃないかなと思います。


  Durundur Railway サイト

  場所(Google Map)

PHOTO GALLERY

Woodford

・出発駅は小さなローカル線らしい風情があります。

     -2007.1.7

・森に向かって出発進行、列車はSLとDLのプッシュプル運転です。

    -2007.1.7

・列車がいったあとはボランティアさんたちの休憩タイム。静かなひと時となります。

     -2007.1.7

・折り返し列車が帰ってきました。

   -2007.1.7

・オープン車両のミニ列車はナローゲージによく似合います。OB運転手は上機嫌。

     -2007.1.7

・夏休み期間は子供たちもたくさんやってきます。みんなどうやってこの鉄道を見つけてくるんでしょう。

    -2007.1.7

・SLはよく手入れされています。

   -2007.1.7

・山側には小さなモーターカーがつきます。推進力カバーというよりも運転監視台に近いんでしょうね。

     -2007.1.7

・敷地内にはかつてさとうきび畑で使われたであろうDLや不思議な貨車が置かれています。

     -2007.1.7

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