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Last Modified :2010.6.15
●ベトナムの鉄道とは? ベトナムの鉄道は「ベトナム鉄道(Đường sắt Việt Nam)」がメインとなっていて、地下鉄やトラムといった都市交通はまだありません。路線の原型はフランス統治下に作られたものですが、内戦で大きなダメージを受け、戦後復興と近年のドイモイによる経済発展途上にあって、鉄道施設の近代化はこれからという感じです。ベトナム鉄道以外にも南部の避暑地ダラット(Dà Lat)に廃線を利用した観光列車が走ります。 最近は新幹線やハノイやホーチミンには都市高速鉄道の建設話があり、いずれは近代都市の象徴でもある地下鉄が開通することでしょう。すでに2020年開業を目指したホーチミン地下鉄の計画が動き出すなど変化は出てきてます。ただ具体的な鉄道近代化までには相当時間がかかりそうです。 ベトナム鉄道 首都ハノイから南部最大の都市ホーチミンまでを結ぶ南北線(通称南北統一鉄道)と、ハイフェン(Hai Phong)からハノイ経て中国国境ラオカイ(Lào Cai)までを結ぶ東西線の2路線が主たる幹線となります。 全長2600Kmで南北に長い国土に沿って路線が作られています。軌間はインドシナでポピュラーな1000mmで、中国国境と接するHà Nội~Đồng Đăngは列車乗り入れの関係で1435mmと1000mmのダブルゲージに、この線に接続するHà Nội~Quán TriềuとKép~Hạ Longは1435mmとなっています。上下分離運営が行われ、インフラは政府が、車両や運行はベトナム鉄道が管理します。いずれは民営化されることになるのでしょう。 ハノイ~ホーチミン(Saigon)は世界遺産の都市フエやベトナム第3の都市ダナン、リゾート地のニャチャンなど主要地を通る一大幹線で日本の東海道本線のような位置づけです。幹線とはいえ列車本数はまだまだ少なく、単線非電化路線です。列車は基本的に機関車が牽引する客車が主流で、一部区間では時刻表に載らないレールバスが運転されているようです。 中国国境へのルートはハノイから2路線、ラオカイとドンダン方面で、中越戦争時には閉鎖されていた国境ゲートも復活し、物資の交易ルートとして栄えています。現在北京までの国際列車がハノイに乗り入れています。また貨物の乗り入れも行われています。 首都ハノイ近辺は近隣都市を結ぶ短距離列車が運行され、祝日には市内を一周するルートで観光列車も運転されているようです。(詳細不明) 世界遺産で有名なハロン湾方面へはハノイからドンダンへ行く路線の途中駅ケプ(Kep)から支線があり、1日数往復運転されています。ただ、列車を乗ってのハロン湾観光は、国内での旅行がまだまだ一般的ではないので、ツアーか何かで行かないとむずかしいでしょう。駅から少し離れたところにあるハロン湾めぐりの船に乗るのはちょっとつらいという感じがします。 ダラット観光列車 海抜1500mmと高地に位置し避暑地で有名なダラット(Dà Lat)はフランス統治時代に開拓されたリゾート地で、かつては南北線タプチャンからここダラットまでの鉄道が敷設されていました。ベトナム戦争で路線は休止され、現在その路線の一部を使って観光列車が運転されています。DLがミニ客車2~3両を引くスタイルでのどかな田園風景の中を行く姿はなかなか魅力的です。旧ダラット駅舎は立派なつくりでここを起点に隣村のチャイマットまでの7km30分の小さな旅を味わえます。運行は主に土日祝日のようでお客さんがいたら運転する遊園地形式のようです。最近はツアーの観光コースにも組み込まれており、まとまったお客さんがいたら運転してくれるみたいです。 「鉄道がある風景」/RailScape Copyright ; © Yukihiro Minami, All rights reserved. / 版權所有 不得轉載
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